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「特性」「香り」「効能」スパイス図鑑 vol.3


シャンカール式スパイスブレンドに登場したスパイスをはじめ、インド料理によく使われる21のスパイスを解説。科目や原産国を知ることで、スパイスをさらに深く理解できるはずだ。特性や香りに加え、アーユルヴェーダの考え方を参考にスパイスが持つ効能にも言及する。

SPICE 11 フェンネル

(パウダー/シード)
〈科目〉セリ科
〈部位〉種
〈原産地〉地中海
魚、鶏、野菜料理に使用
消化を助けるスパイス
すっきり爽やかな香りとほんのり甘い香りで、魚、鶏、野菜の調理に用いられる万能スパイス。古代ローマ人はフェンネルを好み、胃腸の働きを整えるスパイスとして所持していたという記述があり、インドでも食後の口内をすっきりさせ、消化を助けるスパイスとして知られている。精油成分には去痰や鎮咳作用があると言われている。

SPICE 12 フェヌグリーク

(シード/パウダー/リーフ)
〈科目〉マメ科
〈部位〉種/葉
〈原産地〉中近東、アフリカ、インド
種を煎るとナッツ香
葉を煮込むと甘い香りに
種はセロリやセリに似た甘い香りと苦み、煎るとナッツのような香りを放つ。マスタードと相性がよく、東インドのミックススパイス「パンチフォロン」にも使われている。タンパク質やミネラル、ビタミンを多く含み、ベジタリアンの栄養源として重宝されている。葉は煮込み料理に少量を加えるだけで甘い香りがつき、味に深みがでる。

SPICE 13 カレーリーフ

〈科目〉ミカン科
〈部位〉葉
〈原産地〉インド
カレーに似た香りがすることから
カレーリーフと命名
熱した油に加えると、カレー香だけでなく煎ったゴマのような香りと柑橘系の香りも漂う。スタータースパイスとしてマスタードシードやレッドチリなどといっしょに使用されることが多い。料理に使うならドライよりもフレッシュがおすすめ。香りの質が段違いだ。アーユルヴェーダでは糖尿病の治療で処方される。

SPICE 14 ナツメグパウダー

〈科目〉ニクズク科
〈部位〉種子
〈原産地〉モルッカ諸島(インドネシア)
刺激のある辛味と苦み
肉料理の臭み消しに
甘い香りと、ピリッとした刺激のある辛味と苦み。ガラムマサラやカレーパウダーの原料に使われ、肉料理の臭み消し、お菓子や飲料の香りづけにも用いられる。東洋医学では気管支炎やリウマチ、胃腸薬として処方され、アーユルヴェーダでは小腸の吸収力を高める最良のスパイスといわれている。実は催眠効果があり、リラックス効果も。

SPICE 15 メース

〈科目〉ニクズク科
〈部位〉仮種皮
〈原産地〉モルッカ諸島(インドネシア)
ナツメグよりもマイルドな香り
肉の臭みを消し、旨みを与える
ナツメグの実を取り囲む仮種皮の部分を乾燥させたスパイスで、甘くて上品な香りとまろやかなほろ苦さが特徴。肉の臭みを消すとともに旨みが増すため、バターチキンカレーにも使われる。アーユルヴェーダでは、喉痛の緩和や去痰作用のほか、腸を温める効果があるので消化不良の改善に。不眠症改善にもよいといわれている。

text 馬渕信彦 photo 依田佳子

本記事は雑誌料理王国2020年6月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年6月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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