カレーをおいしく作る、ゴールデンルールを知っていますか?


ひとつの鍋に材料を順番に加えていくとやがて鍋の中でカレーができあがる。プロセスは至って単純だ。が、それをルール化した書物がどこにもないことから「カレーのOS」水野仁輔が編み出したのがゴールデンルールだ。ポイントは「香り」と「味」を交互に重ねていく点と、1~4までの炒める工程で水分を極力飛ばすことに心がけること。

炒める

香り

01 はじめの香り
クミンシード、マスタードシード、カルダモンなどのホールスパイスを油で炒めて香りを引き出す。スパイスは火の通りにくいものから順に加熱するのがセオリーだ。

02 ベースの風味
タマネギ、ショウガ、ニンニクなど、風味のベースとなる要素を加える。タマネギの焦がし方によって味わいの強弱を調整するのもこのステップの大切な役割だ。
03 うま味
トマトを筆頭に、セロリのペーストやヨーグルトなどもこのステップでうま味の素として使われる。トマトはフレッシュや缶詰そしてピューレなどを仕上げのイメージによって使い分ける。

香り

04 中心の香り
このタイミングでパウダースパイスと塩を加える。パウダースパイスは、香り付け以外にも、色付けや辛味付けという側面もあるため仕上げたいカレーに合わせて調整。


煮る

05 水分
仕上げたいカレーのイメージに合わせて、水、ブイヨン・鶏ガラ・出汁などのスープ、ココナッツミルクなどの水分を加えたら、これ以降は煮込み工程に入る。
06 具
肉、魚、野菜類などの具を加えるステップ。肉も、生のまま加えるだけでなく、一度焼いたものや時間をかけてマリネしたものなどを使い分けることで仕上がりを調整可能。

香り

07 仕上げの香り
ローズマリー・ミント・コリアンダー(香菜)などのフレッシュハーブのほか、すりおろしたショウガ・ニンニクや、ガラムマサラなどのパウダースパイスを仕上げ直前に加えることも。

text 水 亨一 photo 八田政玄

本記事は雑誌料理王国2020年6・7月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年6・7月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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