今年9月、オープン40周年を迎える「トゥールダルジャン 東京」。開業時から総支配人として同店を導いてきたクリスチャン・ボラーさんと、シェフ就任から11年を迎えるルノー・オージエさんにインタビュー。二人が長年、この歴史あるレストランにどのように思いを寄せ、務めを果たしてきたか聞いた。
パリ最古のフランス料理レストラン「トゥールダルジャン」は1582年、サンルイ島の目の前の川沿いに建てられた旅籠にルーツをもつ。以来440年を超える歴史を通し、さまざまな人の手に渡りながらフランス食文化を生み出してきた。
王族たちに愛された「トゥールダルジャン」が1789年のフランス革命時に競売にかけられた時に買い取ったのはナポレオン専属の料理人、ル・コック。この頃から王族以外に、バルザックなどの文人も足繁く通う社交場として賑わった。
19世紀に入り、店を買ったのは、フレデリック・ドゥレール。彼こそ「トゥールダルジャン」の名物、鴨料理を創った人物だ。鴨にナンバリングしたのは1890年から。この“しきたり”は今も続けられている。
そして20世紀、エスコフィエの推薦で店の主人となったのが、初代アンドレ・テライユ。二代目クロード・テライユ氏の時に、海外初となる店舗「トゥールダルジャン 東京」をオープンした。現在は三代目アンドレ・テライユ氏が歴史と共に二つの国の館を守る。
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トゥールダルジャン 東京
東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ ザ・メイン ロビィ階
TEL 03-3239-3111
12:00~13:30最終入店
17:30~20:00最終入店
月、火、水ランチ休
text: Misa Yamaji photo: Gorta Yuki