名店の舞台裏。クチーナヒラタ 町田武十さん


独立するよりも「この味を守りたい」二代目シェフが語る想いとこれから クチーナヒラタ 町田武十さん


求人広告の代わりに貼られた切り抜きに惹きつけられた

麻布十番の「クチーナヒラタ」は、1988年の創業。2010年に代替わりしており、現在は故・平田勝シェフの想いを受け継いだ町田武十さんがオーナーシェフを務め、オーナーマダムの寺田晴さんとともに店を切り盛りしている。

大阪の調理師専門学校卒業後、すぐにこの店に就職した町田さんは、40歳の若さにして、勤続年数20年を誇る。多くの選択肢があったなかで「クチーナヒラタ」を就職先に選んだ理由を尋ねてみた。

「料理人には子どもの頃からなりたいと思っていたのですが、とくに西洋料理に憧れがありました。専門学校時代の夢は、いつか東京で自分の店を持つこと。『クチーナヒラタ』には学校求人を通じて入ったのですが、求人広告ではなく、雑誌で紹介された記事の切り抜きだけが貼ってあったんです。そこには、メニューがなく、お客さまの体調や気分に合わせて料理を出すといったような内容が書かれていました。当時から一流とされるお店のひとつでしたし、これまで見たことも、聞いたこともないスタイルに惹きつけられました。何時から何時まで働くのか、給料はいくらなのかなどは一切わからないまま、面接を受けたんですよ」


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クチーナ ヒラタ

クチーナ ヒラタ
CUCINA  Hirata
東京都港区麻布十番2-13-10
エンドウビル 3F
03-3457-0094
● 12:00~15:00 (14:00LO)
 18:00~24:00 (22:30LO)
● 日、祝日の月休
● 昼 プリフィクスコース 1800円~(夜はアラカルトが中心)
● 20席
www.cucina-hirata.com


河西みのり=取材、文 林輝彦=撮影
text by Minori Kasai  photos by Teruhiko Hayashi

本記事は雑誌料理王国第274号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第274号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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