料理王国100選プロデューサーの中村が、食材探しの現場からレポートする「料理王国100選日記」。今回は、一昨年に行われた「高知県大川村の試食イベント」で出合った土佐はちきん地鶏の産地を実際に訪ねてきました。
(試食イベントのレポートはこちら)
料理王国100選は、本誌で取材してきた食材やシェフたちが自信を持って推薦してくれた食材、熱意ある生産者やメーカーからの公募品など、これまでに累計約1,200商品以上を審査してきた品評会。品評員には、百貨店や専門店などの名だたるバイヤーたちに加え、料理王国でも何度も掲載してきたトップシェフたちが名を連ねているのが特長です。エントリー商品のレベルも年々高まり、品評員からも「店で使いたい」「取引して仕入れたい」という声がますます多くなっています。つまり、料理王国100選で高く評価されるということは、単に彼らの評価を聞くことが出来るというだけでなく、食品専門店での販売やトップシェフたちのレストランのメニューに並ぶチャンスを得る、ということです。
料理王国100選プロデューサーとして、エントリーを検討している生産者に会いに行くなど奔走していますが、そんな中、今回『土佐はちきん地鶏』の産地である高知県大川村へ飛んで来ました。季節は12月上旬、高知県も流石に冬は寒いです。
高知市内から車で2時間程度。割とすぐに山の中に入りますが、そこからは眼下に吉野川を見ながら進んでいきます。
大川村は四国のほぼ中央、四国山地に囲まれた愛媛県との県境に位置する、嶺北地域と呼ばれる4町村の一つです。そんな山村ということで、道の駅や地元のスーパーでは興味深い特産品も数多く見られます。
大川村は、とにかく自然環境が素晴らしい。
水の透明感、空気。秘境と呼ばれるだけあります。全国チェーンのコンビニエンスストアもなく、売店や食堂らしきものは村役場の隣にあるくらい。そんな“何もない”大川村の役場で、「土佐はきちん地鶏」についてのお話を、むらづくり推進課の矢野浩之さんから伺いました。
残念ながら、鳥インフルエンザ予防の関係で鶏舎には立ち入ることはできなかったのですが、資料をもとに詳しいインタビューができました。
「土佐はちきん地鶏」はブロイラーと比較して旨みや甘みが2倍、そして余分な脂肪が1/3と優れた鶏。飼育環境も1平方メートルあたり8羽と厳格な基準で育てられています。
宿泊場所は学校の校舎を改装した「白滝の里」。かつての教室の面影が強く残る黒板のある部屋で、その素朴さが現代人の癒しになりそうです。
夕食は大川村特産の「大川黒牛」と「土佐はちきん地鶏」のBBQ。あっさりとしていていくらでも食べられました。
大川村で一泊し、様々な食べ方で「土佐はちきん地鶏」を試食する機会に恵まれました。
ブランド鶏は各地に様々ありますが、何といっても高知県大川村は水と空気が素晴らしい場所。
食すべてに言えますが、環境が良い場所で育てられた、このような食材はもっと知られるべきと思います。温暖化の影響で食材の入手がどんどん難しくなっている今、自然環境は何物にも変え難い宝だと考えます。
土佐はちきん地鶏についてのお問い合わせ
一般社団法人 大川村ふるさとむら公社
TEL:0887-84-2201
https://okawafk.or.jp
そして料理王国100選では、この大川村の『土佐はちきん地鶏』のような特産品や地域ブランドを広く募集しています。地域の食材をトップシェフやバイヤーたちに試食、品評してもらうことで、地域の活性化につなげたいような自治体様、ぜひ下記からお問い合わせください。
「料理王国 100選」事務局
https://cuisine-kingdom.com/100item
Tel:03-6861-6101 / Fax:03-6861-6102
担当:中村和久
nakamura@cuisine-kingdom.com
text:中村和久(料理王国100選プロデューサー)