鶏手羽先1㎏
鶏首ヅル0.5㎏
鶏胴ガラ1㎏
エシャロット(薄切り)250g
ニンニク(ぶつ切り)2個
白ワイン150㎖
鶏のブイヨン1ℓ
ブーケガルニ(タイム、ローリエ、エストラゴン)
塩少量
1.手羽先、首ヅル、胴ガラを2 ~3cmに切り、オリーブオイル少量で焼き色がつくまで炒める。
2.エシャロットとニンニクをともに炒め、しんなりしたら白ワインを加えて、鍋についた旨味をこそげ落とす。
3.鶏のブイヨン、ブーケガルニ、塩を入れ、1時間30分~2時間、脂をすくい取りながら煮込む。
4.目の細かいシノワで漉す。主役となる肉や魚、野菜と相性のいい素材の旨味を加えることで、多様なソースに仕立てられる。
フランスでは甲殻類のソースとリー・ド・ヴォーのコンビは定番。主役を赤座エビ、そして“海のリー・ド・ヴォー”、白子という和素材に代え、赤座エビでとったジュ・ド・クリ ュスタセとジュ・ド・ヴォライユを合わせたソースを添える。素材にカリッとした香ばしさを加えることで、食感にリズムができる。エビにはカダイフを重ね、白子もオリーブオイルで焼き色がつくまでソテー。レモンのコンフィと一緒に食べれば、口の中がリフレッシュされて食べ飽きない。
ゴボウを巻き込んだひな鶏のモモ肉、胸肉を70℃の低温でふっくらと加熱し、さらに香ばしくソテー。淡白な鶏肉と濃厚な香りのセップ茸ソースは、それだけで互いの味を引き立てるが、さらに土の香りがするゴボウと、ソースの上にひと振りしたアーモンド油がアクセントとなっている。付け合わせは生のセップ茸のニンニクソテー。モモ肉にはタマネギのピュレとフリット、胸肉には青大豆とベーコンのスープ煮が添えられている。香りが満載のひと皿だ。
むらさきさつまいも、レッドルビーなどのイモ類、マコモ茸を取り入れたフレンチ版の温野菜サラダ。彩りのいい季節の野菜に深い味わいをプラスするために、塩漬け背脂と一緒に蒸し焼きする。水を一切加えずに焼き上げた野菜は、肉の旨味、一緒に加えたタイムやレモンバームの香りを吸い、味に厚みを増す。「シュークルートのイメージ」(石原さん)に合わせたのは、3種のマスタードを肉の煮汁をジュ・ド・ヴ ォライユに加えた酸味のあるソースだ。
text Reiko Matsuno
本記事は雑誌料理王国第209号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第209号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。