飲茶の世界がさらに広がる!クイズで覚える【香港飲茶図鑑】


点心をいただきながらお茶を飲む「飲茶」。日本人も大好きですよね。本場では食べたいメニューに印をつけてオーダーする店も多くあります。そう、中国語名を覚えれば、飲茶の世界はさらに広がるのです。中国語名と日本語名をセットで覚えて、さぁ、出かけましょう!

Q1. 小籠包

ヒント:飲茶といえば、はずせないのがこれ。熱々のスープがあふれ出ます。

小籠包

A. ショウロンポウ(シウロンバウ)

上海名物だが、北京料理店でも見かける。熱々の溢れ出すスープは、スープにゼラチンを加え、冷凍庫で凍らせたものを具と一緒に包むとき入れるという技である。

Q2. 百花滑鷄脯

ヒント:「滑」とは口当たりよく、ツルツルという意味。海と山の味が入っています。

A. エビのすり身と鶏肉の団子(バッファーワッガイボウ)

鶏挽き肉とエビのすり身を合わせて、蒸したもの。なめらかな食感と、淡白プーアールな味わいは、深みのある普茶にあう。まさに「飲茶」を楽しむためのひと品。

Q3. 花素蒸餃

ご覧のとおり、蒸し餃子。ぷっとふくらんだ皮の中は、「花素」。

A. 五目野菜の蒸し餃子(ファーソウジンガウ)

「素」は野菜類のこと。餃子は中国の正月には欠かせない縁起のいい食べ物である。中国では蒸し餃子や水餃子が中心。小麦粉で作った北京風の餃子の皮は、厚めでしっかりとした食感だ。

Q4. 時菜粉巻

ヒント:「粉巻」は米の粉で作ったクレープ風の皮。「時菜」は、わかりますよね。

A. 季節野菜の腸粉(シーチョイファンギュン)

点心の皮は小麦粉や浮き粉(小麦粉のデンプンを精製し、粉にしたもの)を使うことが多いが、腸粉は米の皮を使ったクレープ。旬の葉野菜(時素)と干しエビを巻き込んでいる。

Q5. 蠔油叉燒飽

ヒント:香ばしい肉アンは香港人の大好物! さて味付けは?

A. オイスターソース風味チャーシューまん(ホウヤウチャーシウバウ)

日本人も大好きな肉まんの一種。中身は香ばしいチャーシュー(叉燒)を細かく切って、オイスターソース(蠔油)で炒めたもの。後引くうまさで、ついもう一個?!

Q6. 叉燒眉毛酥

ヒント:女性の眉毛のように見えることから、この名が。中味は「叉燒」。

A. チャーシューの眉形パイ(チャーシウメイモウソウ)

「酥(=酥皮)」は、中国式折込パイの皮のこと。バターの代わりにラードを使い、薄い繊細な皮に仕上げる。中身はチャーシュー。生地の重なりを眉のようと形容している。

Q7. 酥皮蛋散仔

ヒント:余った餃子の皮の素揚げをもうちょっと高級にした感じです。

A. 卵入り生地のねじり揚げ(ソウペイダンサーンチャイ)

「蛋」は卵を指す。卵が入った小麦粉の生地をのばして、カラッと揚げたもの。仕上げにたっぷりとゴマをふっている。点心には、こんなスナック風のものもある。

Q8. 柱侯蒸肉排

ヒント:「柱侯」が分かると、味も想像できます。こってりと濃厚な蒸しものです。

A. スペアリブの柱侯醤蒸し(チューハウジンヨックパイ)

「柱侯醤」は、大豆を発酵させてペースト状にしたもので、味噌に通じる広東・仙山特産の調味料。豚のスペアリブ(肉排)を柱侯醤の合わせ味噌で味付けし、蒸したもの。こってりと濃厚な味わいだ。

Q9. 雀肉醸鮮茄

ヒント:「雀肉」は文字通り? それとも? 珍味に出会うのも楽しみです。

A. トマトのスズメ肉詰め(ジョクヨックヨンシンケー)

その名の通り、スズメ肉をトマトに詰めた蒸し物。濃いめの味付けのスズメ肉と、トマトの酸味が美味。「茄」はナスも意味するから広東語はむずかしい。「醸」は詰め物の意。常に置かれているメニューではないので、出会えたら「ラッキー」だ。

Q10. 瑤柱珍珠雞

ヒント:もち米を蒸したちまき。うま味の出る具がたっぷり入って、香りも味もよし。

A. 干し貝柱入りハスの葉ちまき(イウチュージャンジューガイ)

みずみずしい緑色、爽やかな香りのハスの葉は、中国では初夏を彩る風物詩だ。うま味の出る干し貝柱、鶏肉、シイタケ、エビなどが入っている。中心には卵の黄身が。

Q11. 香芒凍布甸

ヒント:大人気の南国生まれのフルーツデザート。東国原知事も宣伝してます。

A. マンゴープリン(ヒョンモントンボウディン)

香港を発信地に、その人気が日本にも定着したマンゴープリン。「芒果布甸」とも書く。各店それぞれ独自のレシピを持っており、エバミルクをかけたり、アイスクリームを添えることも。

Q12. 發財鯇魚球粥

ヒント:難易度高し。粥の中に、めずらしい野菜が入っています。

A. 髪菜入り魚団子の粥(ファッチョイワンユーカウジョ)

中国では、全国的に毎朝粥を食べる習慣がある。魚団子の中に練りこんである「髪菜(ファッチョイ)」は、水草の一種で、「發財」(財を成す)に音が通じるので縁起のいい食べ物とされる。

Q13. 雲呑水餃

ヒント:あれも食べたい、これも食べたい。粉好きにはたまらない、ダブルのおいしさ。

A. ワンタン水ギョウザ(ワンタンソイガウ)

ウォンドンワンタンは、北方では、南方ではワンタン雲呑と呼ばれ、繁栄を祈願する冬至や正月に食べるものだ。水餃子と、皮の食感、具の味わいを食べ比べるのも楽しい。

Q14. 紫菜四寶河粉

ヒント:紫菜とはのりのこと。4個の団子は微妙に色が違っています。

A. 海苔入り4種の団子類の河粉(ジーチョイセイボウホーファン)

「河粉」は潮州で好まれる米の粉の麺で、きしめん風の幅広麺。つるつるとして、なめらかな食感がある。イカと豚肉の団子、魚の皮の餃子、練りものの4種の具が入っている。

Q15. 牛腩雲呑撈麺

ヒント:牛肉の煮込みをのせた幅広麺。焼きそばじゃあ、ありません。ワンタン付き。

A. 牛スジ肉煮込みのせ和え麺(ガウナンワンタンロウミン)

ゆでた麺の水気をきり、具をのせた汁なし麺。こってりとした煮込みの煮汁をからませながら食べる。地元ならではの味わい方で、現地の人が集まる店でぜひ、味わってほしい。

※表記・読み方はすべて広東語です。

text by Hisae Nakashima/photographs by Kazuo Kikuchi

本記事は雑誌料理王国158号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は158号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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