編集長の野々山が、料理王国6月号(5月6日発売)の見どころを、編集こぼれ話として紹介。
特集は「ボーダレス イタリアンの名店」。特別取材の「コンテンポラリー・イタリアンの潮流」と合わせて、丸ごとイタリアン号です。
今年のGW、各地で高速道路の大渋滞が起こり、久しぶりの民族大移動になったようですね。コロナ禍は完全には消えていませんが、観光地の関係者の皆様は、少しだけホッと出来た期間だったのではないでしょうか。3月、4月は暖かくなったり急に寒くなったりを繰り返し、地震がきたり、雷雨になったりと、目まぐるしく季節が変わりました。気がつけばツツジが満開。1年でいちばん爽やかな季節になっていました。まだマスクは手放せませんが、こんな季節には、おしゃれをして、ファインダイニングのイタリアンを楽しんでみてはいかがでしょう。
FAROやブルガリ、アルマーニ、グッチのレストラン。カジュアルなイタリアンやバールもいいですが、世界のイタリアンの潮流がわかるファインダイニングのレストランは、料理はもちろん、インテリアや什器を写真で見るだけでもそれなりの価値があると思います。
6月号の表紙は、ザ・リッツ・カールトン京都のシェフズ・テーブルby Katsuhito Inoueの苔の上で撮影しました。琵琶湖の魚介と山菜のリゾットです。料理王国の表紙は、料理のアップが多いので、いつもは白いテーブルクロスの上の一皿の時が多いのですが、今月は、なんと苔の上です!この季節にふさわしい、しっとり感のある中に爽やかな印象が出ている表紙になったと思います。書店で確認いただけると嬉しいです。
イタリアはもちろん、世界のファインダイニングで経験を積んだシェフたちが、東京や京都のファインダイニングで展開しているイタリアンは、興味深く、哲学的ですらあります。それは日本の食材がバラエティに富んでいるためではないでしょうか。シェフたちは日本の食材に触発され、影響を受け、興味津々でした。インテリアにこだわった空間でいただくイタリアンは、非日常を体験しながらの格別な味だと思います。特集では、4人の外国人シェフと4人の日本人シェフが登場。それぞれに腕を振るっていただいています。
第二特集では、イタリア各地からの現地最新レポートをお届けしています。ミラノやナポリやフィレンツェなどイタリア各地から6店の新世代コンテンポラリー・イタリアンをピックアップ。フランス料理のパリや、和食の東京のように、国の料理の傾向を代表する都市を持たないイタリアは、それぞれの地域でそれぞれの傾向があり、これがイタリア料理の流れだと一言では言えない、ということで検討した結果、今回は、新世代のシェフたちが作るコンテンポラリー・イタリアンを紹介することになりました。どのレストランもユニークなプレゼンテーションで、新世代感がいっぱいです。料理王国6月号は丸ごとイタリアン号。書店でぜひご覧ください。web版料理王国でもご覧いただけます。