「ペリエ ジュエ」と聞いて、思い浮かぶのがアネモネの花。今年は、そのモチーフが「ベル エポック」のボトルに描かれてから120年のアニバーサリー。日本でも、この節目の年を記念してさまざまなプロジェクトが企画された。そのお披露目のパーティを通して、進化し続けるシャンパーニュメゾン「ペリエ ジュエ」のスピリットを改めて紹介する。
プレステージ・シャンパーニュメゾン「ペリエ ジュエ」の代名詞ともいえるジャパニーズ・アネモネ(秋明菊)の花。アール・ヌーヴォーの寵児、エミール・ガレがボトルに描いたこのモチーフは、アート、自然へのオマージュ、そしてシャルドネを彷彿させる花の要素という、メゾンのスタイルを表すシンボル。2022年は、エミール・ガレによるこのボトルデザインが生まれて120年という節目の年だ。このアニバーサリーを記念したイベント「DIVE into…」が東京でも開催された。花束のハーモニーのようにエレガントなリキッド・ブーケ=ペリエ ジュエ ベル エポックを五感で余すところなく楽しむことができる、そんなパーティだ。
このスペシャルなイベントのために、8代目シェフ・ド・カーヴのセヴリーヌ・フレルソン氏も来日。会場となった都内の邸宅レストランでは、まず「ペリエ ジュエ ベル エポック 2013 120thアニバーサリーエディション」のヴィヴィッドなデザインのボトルが披露された。2013年ヴィンテージは、長きにわたりペリエ ジュエの醸造責任者を務めたエルヴェ・デシャン氏と、彼からそのミッションを引き継いだセヴリーヌが共に造った、メゾンの継承の意味合いをもつ特別なキュヴェ。その伝説的なキュヴェをベースに特別なリキュール・ド・ドザージュを加え、ひときわ豊かなフローラル感とアネモネを想起させるシルクのようなテクスチャーを併せ持たせた。ミシャー’トラクスラーがデザインを手がけたボトルにはブドウ畑の生物多様性を象徴する70種もの動植物が色鮮やかに描かれ、アートの中にブランドのコンセプトを識ることができる。
食をテーマに活動するアーティスト・諏訪綾子氏が監修したアトラクションはパーティのハイライト。諏訪氏が読み上げるリキッド・ブーケ=ペリエ ジュエ ベル エポックのステイトメントは5種類のシャンパーニュの芳しいアロマや深遠な味わいを表現し、珠玉のシャンパーニュのボトルの中に”DIVE into…” 、つまり飛び込むようなエクスペリエンス。このプレゼンテーションに続いて、ぞれぞれのペリエ ジュエ ベル エポックに合わせた料理がサーブされる。
ペリエ ジュエ ベル エポック 2013
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帆立貝のマリネ サフラン風味のカリフラワーのピューレ 柚子の香り
ゲスト自ら、花に見立てた帆立貝を皿に並べてアネモネの絵を完成させるという、遊び心のあるアートなひと皿でスタート。
ペリエ ジュエ ベル エポック 2007
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旬野菜のヴァリエーション アーモンドと生ハムのアクセント
ボトルカラーのグリーンをキーカラーに彩った絵画のようなサラダ仕立ての前菜。香ばしいアーモンドがヴィンテージシャンパーニュをブリッジ。
ペリエ ジュエ ベル エポック ロゼ 2006
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ヨーロッパ産オマール海老のバターソテーとそのジュー ビーツのピューレ添え
ミルキーで肉厚なオマール海老に華やかな色合いのピューレ。複層的でリッチな味わいのロゼとの美しきマリアージュ。
ペリエ ジュエ ベル エポック 2004
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フランス産仔牛フィレ肉とリ・ド・ヴォーのソテー シャンピニオンリゾットのガレット ソース・ブランケット
柔らかな仔牛フィレ肉とリ・ド・ヴォー、きのこ、コクのあるブランケットと深遠な熟成を見せるシャンパーニュとのペアリングは芸術的ですらある。
ペリエ ジュエ ベル エポック 2013 120th アニバーサリーエディション
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マスカルポーネのムースとカモミールのパンナコッタ ジャスミンのジュレ エルダーフラワーのソルベ
さまざまなテクスチャーとフラワリーなアロマが多面的な味わいを醸し出すデセール。生きとし生けるもののつながりと調和に思いを馳せながら。
「120thアニバーサリーエディション」は期間限定イベントでの発売ですでに入手できないが、同じコンセプトでデザインされたギフトボックス入りの「ペリエ ジュエ ベル エポック 2014」「ペリエ ジュエ ベル エポック ロゼ 2013」が、新たに限定デザインとして発表されている。
1902年という時代に、200年を超える長い歴史と伝統がありながら、いつの時代も一歩先を見据えた革新的なシャンパーニュメゾンであるペリエ ジュエ。2022年、今の地球上に生きる私たちがもっとも大切にすべきテーマのひとつ「生物多様性」を掲げ、次世代へ続くシャンパーニュ造りを続けているといえるだろう。
ペリエ ジュエ 公式サイト
https://www.perrier-jouet.com/ja-jp
text:谷 宏美