株式会社はくばくpresents「和洋中で使える大麦雑穀クッキングサミット」


食べておいしく健康に。噛むほどに〝口の中が楽しくなる〟大麦雑穀

去る4月23日、日本料理、イタリア料理、中国料理それぞれのトップシェフ3人が集い、大麦雑穀の魅力を語り合う「和洋中で使える大麦雑穀クッキングサミット」が開催された。会場にはメディア関係者、料理家、SNSインフルエンサーら50人超が集まり、3人のシェフが考案したスペシャルメニューをトークとともに体験。大麦雑穀の持つ魅力を引き出したクリエイティブな料理の数々に感嘆の声があがった。

当日のパネリストは、東京・荒木町の日本料理店「鈴なり」主人の村田明彦氏、青山のイタリア料理店「JINBO MINAMI AOYAMA」オーナーシェフの神保佳永氏、そして会場ともなった中国料理店「スーツァンレストラン陳 渋谷店」料理長の井上和豊氏の3氏が登壇。

(左)「日本料理 鈴なり」村田明彦料理長 (中)「JINBO MINAMI AOYAMA」神保佳永シェフ (右)「スーツァンレストラン陳」井上和豊料理長

3氏はレストランだけでなくプライベートでも大麦雑穀を愛用。自身の病気をきっかけに大麦雑穀を利用するようになった村田氏は「食事後の血糖値上昇がゆるやかになり、体調が安定するようになった」と効果を実感。それだけに「お客さまとの会話でも、健康を意識した食材、料理であることを伝えやすい」と語る。また神保氏はもち麦とオリーブオイルの自家製ドレッシングをプライベートで常備しているそうで、「プチプチした食感は子どももお気に入り。サラダをたくさん食べるようになった」と意外な効果を披露。井上氏は近年活況をみせるインバウンドに触れ「宗教やビーガンなどの理由でプラントベースの料理ニーズが高まっている。大麦雑穀を使って肉に劣らない満足感ある料理を作ることができる」と可能性の大きさを強調した。

今回3氏が考案した料理は「もち麦」と「雑穀」をそれぞれ活用した2品ずつの全6品。雑穀を挽肉がわりに使った麻婆豆腐や、もち麦でアルデンテ食感を再現したリゾットなど、創意あふれる料理の数々に来場者からは驚きの声が上がった。食後の質疑応答では、来場者から多くの質問や感想が発せられた。応じる3氏も、肉魚料理との合わせ方やスープやドリンクとしての楽しみ方などを披露。大麦雑穀の優れた汎用性について、来場者との熱いやりとりが交わされた。

現在、大麦雑穀など「健康米」ジャンルの市場規模は約190億円と10年間で約2倍に拡大。食物繊維やミネラル豊富な大麦雑穀の認知度は70%以上と高まっている一方で、喫食経験となると20ポイント低く拡大の余地が大きい。同イベントを主催する株式会社はくばく営業本部取締役の長谷川郁哉本部長は、3シェフの創意にとんだメニューに感銘し「小さな雑穀には大きな可能性がある」と語り、今後もさまざまなイベント・発信を通して「食の価値創造に寄与していきたい」と述べる。大麦雑穀で50%を超えるシェアを占める業界リーダーとしての将来ビジョンを感じさせるイベントとなった。

●提供料理解説

■「日本料理 鈴なり」村田明彦料理長

「もち麦いりがんもどき(ひりゅうず)」
柔らかく蒸した「もち麦」や、キクラゲ、ゴボウなど種々の野菜を練り込んだ豆腐を揚げた具入りがんもどき。もち麦のプチプチとした歯ごたえと野菜のシャキシャキ感が咀嚼を楽しくする。もち麦はダシをたっぷり吸い込むため噛むとうま味が増幅するような感覚で口の中が満たされる。

「鶏とごぼうの十六穀炊き込みごはん」
雑穀の香ばしさや食感をしっかり感じられる炊き込みごはん。白米に「十六穀ブレンド」を2割程度混ぜて炊くと全体がほんのり桃色に染まり、華やかな印象に。雑穀の食感が加わることでさまざまな食材が入っていることに意識が向き、自然とそれぞれの食材を味わうようゆっくりと咀嚼するようになる。

■「JINBO MINAMI AOYAMA」神保佳永シェフ

「地鶏のアロストのもち麦リゾット」
全量もち麦で作ったリゾット。弾力のある歯ごたえは、アルデンテの食感。もち麦はソースのうま味を吸い込みながら、時間が経ってもふやけたりべたついたりせずベストな食感を持続できる。ポルチーニ、バジル、トリュフそれぞれのソースで楽しめるイタリア料理のエッセンスをすべて盛り合わせたような一皿。

「五穀ブレンド パンナコッタ」
定番のイタリアデザート、パンナコッタに柔らかく蒸した五穀ブレンド(黒)を散りばめて、なめらかな舌触りの中にモチモチとした食感を足した。甘さを抑えて雑穀の香ばしさを強調。キャラメルソース、コーヒーなど苦味を足して雑穀の親和性を高めている。

■「スーツァンレストラン陳」井上和豊料理長

「もち麦入りヒスイ炒飯」
白米に「もち麦」を2割ほど混ぜたごはんでチャーハンを炒めると、火力の弱い家庭用コンロでもパラパラに仕上げやすくなる。グリンピースやアスパラなどシャキシャキ感のある野菜とぷちぷちしたもち麦を合わせることで、食感のアクセントを作り出している。

「素食麻婆豆腐〜穀物ベースの麻婆豆腐」
蒸した「十六穀ブレンド」を豆板醤や辣油などで炒め合わせた穀物ベースの麻婆醤を作り、豆乳や湯葉にユリ根などを加えて煮込んだものに盛り付けたユニークなビジュアルの麻婆豆腐。挽肉不使用とは思えない食べ応えに驚く。

●パネリスト・プロフィール

「鈴なり」 主人 村田明彦氏
1974年東京生まれ。祖父が東京・門前仲町でふぐ料理店を営んでいたことから、料理人を志す。高校卒業後、老舗日本料理店「なだ万」に入社。13年間修業を積んだ後に、2005年に独立し「鈴なり」を東京・荒木町に開業。2012年に「ミシュランガイド東京」で1つ星を獲得。以来、18年まで7年連続で1つ星を保持。15年にはミラノ万博に和食料理人として参加。農林水産省認定の食育・給食献立支援活動「和食給食応援団」や、各地の生産者支援を行うプロジェクト「チームシェフ」の一員として和食文化振興・地域活性化にも取り組む。

「JINBO MINAMI AOYAMA」 オーナーシェフ 神保佳永氏
1977年茨城生まれ。料理人の父のもとで育ち、自身も料理の道へ。エコールキュリネール国立フランス料理専門カレッジにて学び、銀座のフランス料理店「ベルフランス」入店。20歳でフランス、イタリアに渡り、各地の星付きレストランで腕を磨く。帰国後は様々なレストラン、ホテルの料理長を歴任した後、2010年東京・南青山にイタリア料理店「HATAKE AOYAMA」をオープンして独立。2022年に同店総料理長を退任し「JINBO MINAMI AOYAMA」を開業。「いばらき食のアンバサダー」「ふるさと日立大使」として出身地の活性化にも貢献。13年に放映されたドラマ「dinner」は料理監修を担当した。

「スーツァンレストラン陳」 料理長 井上和豊氏
1981年秋田生まれ。岩手県の調理師専門学校卒業後、2001年に「四川飯店」入社。同年にオープンした「スーツァンレストラン陳」渋谷店のオープニングスタッフとしてキャリアをスタート。03年に「青年調理士のための全日本中国料理コンクール」のデザート部門で銅賞を受賞。以来、数々の料理コンクールで入賞を果たし、16年には日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35(RYORININ’S EMERGING DREAM)」でグランプリ「レッドエッグ」を獲得する。17年には同店料理長に就任。現在は調理師学校の講師や料理コンクールの審査員など多方面で活躍する。

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ととのう食べ方についてもこちらのサイトよりご覧いただけます https://www.hakubaku.co.jp/brand/totonoutabekata/

取材・文:さとう誉, 写真:味村美花子

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