2024年10月21日
「座って料理が出てくれば、さぁパーティの始まり!」。そんな場になればと、入江眞史シェフは2年半前に店を構えた。テーブルの中心にはガッツリぶ厚い牛肉を、と開業前からオーストラリア牛を使うと決めていた。「ヘルシーなので、女性でもおいしく全部食べられます『。ガッツリ食べる』のが、オージービーフの醍醐味だと思うので」と入江シェフ。なかでもパスチャーフェッドビーフは、栄養価の高い牧草を計画的に育て、牛の成長に合わせて牧草を変えて放牧して育てた牛で、赤身が多く、サッパリとした脂身が特徴だ。通常のグラスフェッドより、肉質のばらつきがなく、入江シェフが注目する肉のひとつである。
入江シェフは、「焼いている時の音で、肉が喜んでいるかどうか判断する」と言う。脂はグリルに落とし、焦げた脂で肉を燻し、ジュは閉じ込めていく。感覚を研ぎ澄ましていると、肉の表面が膨らんでくるのが分かる。ジュが詰まっている証拠だ。「ステーキはぶ厚い方がおいしい。焼きの面積の割合が小さいほど中身がジューシーになるから」
ガッツリ300グラムのサーロインステーキ。ひとりで平らげるも良し、数人でシェアするも良し、肉好き納得の渾身のひと皿だ。
アデニア
ADENIA
東京都渋谷区鉢山町1-7
03-5489-5151
● 11:30~22:00LO
● 無休
● 32席
民輪萠=取材、文 大野利洋=撮影
本記事は雑誌料理王国第245号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第245号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。