フランス料理の中でも、ビストロの定番としてはずせないのが「カスレ」ではないでしょうか。フランス南部オック地方の伝統料理で、白インゲン豆、ソーセージ、鴨、豚などを素材を土器に入れ、オーブンで焼く郷土料理です。ボリューム満点で、日本のビストロでもこだわりのカスレを注文することができます。今回は、都内のビストロの中でも特におすすめの「カスレ」を5つ紹介します。
日本にいながら、パリにあるビストロの雰囲気を味わえると定評のある人形町にある「EN FACE」。ベーコンなどの加工肉やシャルキュトリはすべて手作り。「自家製じゃないのは生ハムとパンだけ」という本気度にまずは驚きます。注文した料理が登場するとそのボリュームの本気度に心が躍ること間違いなし!
カスレも例外ではなく、 豚の三枚肉と耳、自家製のソーセージ、砂肝のコンフィがゴロゴロ入り、鴨モモ肉のコンフィを冠に戴き、本気度に満ちたボリュームが嬉しい一品です。
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日本のフランス料理を牽引してきた、代官山にある「レストラン・パッション」。オーナーシェフの アンドレ・パッション さんは16歳の時、カスレ専門店の味に惹かれ、シェフの道を志したというだけあり、カスレに対する情熱は並大抵ではありません。
このお店のスペシャリテでもある「カルカッソンヌ風カスレ」は、カセロールの中からグツグツと音が聞こえてきそうな、熱々のおいしさ。2日間もかけて作る、パッションさんの人生そのものが凝結した南仏の郷土料理「カスレ」。その奥深い味わいは、食する人の心まで暖かく包み込んでくれます。
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「自然派ワイン」といえば必ず名前が挙がる、人形町にある「ラ・ピヨッシュ」。「PARADISE」と書かれた木製のドアの向こう側には常時500種類を超えるストックが眠っているそうです。自然派ワインに合う、無農薬の花豆を使った「カスレ ピヨッシュ風」。自家製のソーセージは2日間ワインセラーで干して水分を抜き、骨太な食感に仕上げています。ポーションも骨太で、大満足の一皿です。
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「豚肉料理に特化したビストロ」。ありそうでなかった店がこの「La Boucherie Goûtons」。ブーシュリーとは「肉屋」、グートンは「味わう」という意味を持ちます。こちらでは、日本では珍しい満洲豚やハンガリーの国宝マンガリッツァ、交配種豚のLYB豚やLYM豚などが味わうことができます。
「カスレ」(3,500円)は主役の白インゲン豆も豚の出汁で炊く。自家製のソーセージ、豚足や豚耳などをともに煮込む。鴨の代わりに豚スネ肉のコンフィが入るのもこの店ならでは。
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1970年代初頭、日本のフランス料理はまだまだ敷居が高かった頃、西麻布に誕生した「ビストロ・ド・ラ・シテ」。初代勝又登シェフに始まり、4代目信國稔大シェフは二子玉川「レストラン・サレ・ポワヴレ」、5代目古屋壮一シェフは白金「ル・カンケ」など、47年間で9人の名シェフがバトンを継いできました。
そんな名店のカスレは、ふっくら大粒の白花豆と小粒なインゲン豆の2種を、ミルポワなどを加えた鶏ブイヨンでふっくら煮て器にたっぷり敷き詰め、その上にラードでじっくり2時間揚げたシャラン産カモのコンフィと、カイエンペッパーやハーブが入った風味豊かなメルゲーゼが乗る。ボリュームもクラシックなビストロスタイルです。