焼き菓子勉強会「ディアマン」のつくりかた


フランスと日本、両国の好みを併せ持ったハイブリッドな小麦粉に「焼き菓子の可能性が広がります」

フランス菓子・料理研究家 大森由紀子さん PRESENTS
第1回 焼き菓子勉強会

永井紀之シェフ

パティシエール

 いわゆるフランス菓子店と称しているお店では、美しいケーキが並ぶショーケースとともに売り場を占めているのが、焼き菓子のコーナーだ。フランス菓子のカテゴリーには、たくさんの種類のお菓子があるが、その中でも、焼き菓子は、常に人気の商品となっている。その理由として、持ち運べる、生ケーキより日持ちがする、そして、何よりも、お菓子の基本材料である粉の風味をダイレクトに味わえることが魅力だからだ。

本場の食感を目指したエクリチュールの魅力とは?

そこで、今回、その粉をテーマに、今活躍しているパティシエール(女性の菓子職人)たちに集まっていただき、日清製粉株式会社より、昨年発売された「エクリチュール(ECRITURE)」という粉を題材に、小麦粉とそれを使用した焼き菓子についての勉強会を開くことになった。エクリチュールは、ヨーロッパで修行を積むパティシエたちの、本場の品質や味に近づけたいという要望にこたえて開発された、焼き菓子専用の小麦粉。特長は、フランス産小麦100%使用。粗蛋白9.2%、灰分0.45%と、普通の薄力粉より、灰分が多く、小麦粉のカテゴリーとしては中力粉に近いものである。

今回は、ノリエットの永井紀之シェフに、1種類のお菓子につき、エクリチュールと薄力粉として、パティシエの中でも人気の高いバイオレットを使って、ディアマン、マドレーヌ、パウンドケーキの3種類のお菓子を作っていただき、それぞれの食感の違いをパティシエールたちに体感してもらった。

ディアマン Diamant

材料

エクリチュール 1896g
バター 1500g
アーモンドパウダー 225g
粉砂糖 423g
牛乳 150cc
塩 5g
グラニュー糖 適量

作り方

めん棒で叩いて柔らかくしたバターと、エクリチュール、粉糖、アーモンドパウダーを手でまぜる。

1を、ミキサーにかけて、ゆっくりと全体を均一にまぜる。

塩を溶かした牛乳を少しづつ注ぎながら、さらに混ぜる。

材料が混ざって、まとまるようになったらOK。

4の生地を330gづつにわけ、50cmの棒状にのばす。棒の直径は約4cmにする。

棒状にした生地の上に板をあてて、ころがしてさらに形を整える。

冷蔵庫で休ませてた後、グラニュー糖の上で転がして、表面にグラニュー糖をつける。

厚さ12mmにカットする。

カットした生地を、天板の上に間隔をおいて並べ、指の先にグラニュー糖をつけて、表面を少しつぶす。

180℃のオーブンに入れて約30分焼く。

大森由紀子=取材、文依田佳子=撮影

本記事は雑誌料理王国2012年12月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2012年12月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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