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一度は訪れたい特別なカフェ。東京・馬喰町「フクモリ」


新しいアートの町に生まれた、食とカルチャーの発信基地

繊維問屋街の古い倉庫やオフィスがリノベーションされ、アートギャラリーやしゃれた雑貨店ができ始めたことで、最近注目を集める馬喰町界隈。このエリアのクリエイターたちが集まる“拠点”になれば、と2年前にオープンした「フクモリ」。自らも文化を発信する店として、もはやすっかり町の名物になった。

クリエイティブ・ディレクターの小松裕行さんがビルの2階にデザイン事務所を構えるにあたって、物件オーナーから示された条件が、1階に町の中心となるような飲食店を開くことだった。山形県・湯の浜温泉の地域活性化を長年手伝ってきた小松さんは、そのつながりを生かし、山形の3つの旅館、湯の浜温泉「亀や」、天童温泉「滝の湯」、かみのやま温泉「葉山舘」と提携。山形から直送される食材を使った山形料理を提供するカフェを開いたところ、そのおいしさがたちまち評判を呼ぶ。

 馬喰町界隈のアーティストやクリエイターが集まる〝磁場〞となったことで、自然発生的にさまざまなイベントが企画開催されるように。月1回のピアノライブや年4回の落語をはじめ、不定期に開かれる各種ワークショップが、また新たな人を店に呼び寄せている。地元の雑貨店の商品を棚に並べて販売するなど、飲食店の枠にとらわれないその空間活用術からは、学ぶべきことが多い。

地元の雑貨を棚に並べて販売
馬喰町をはじめ東東京エリアに点在する10数店舗の雑貨や絵本、文房具、アクセサリーなどを展示販売するコーナー「タナフクモリ」。地域のアンテナショップの役割も担う。チェコの雑貨店「チェドック」やアンティークボタンを扱う「コー」など、ひとクセある店の商品が並ぶ。また「チズモリ」というフリーマップも独自制作し、周辺のショップやギャラリーを巡る手助けにと店に置いている。

夜は日本酒の揃った居酒屋に
リビング資材の倉庫だったスペースがカフェに。螺旋階段で2階のデザイン事務所とつながっている。夜は山形の地酒や焼酎、ワインを揃えた居酒屋として、昼とはまた違った賑わいを見せる。

フクモリ
東京都千代田区東神田1-2-10 泰岳ビル1F 
03-5829-9987
● 11:30~22:30LO(ランチ11:30~15:00LO)
● 日休
● http://fuku-mori.jp


text:Tatsuya Ohgake /photo:Toru Iida

本記事は雑誌料理王国第205号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第205号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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