絶品レシピ付き!棒でひとつづつ手間ひまかけて作るパスタ「ガルガネッリ」をご存じですか?


ガルガネッリ Garganelli

エミリア=ロマーニャ州の筒形パスタ木製の溝つき板で転がして成形

ミリア=ロマーニャ地方を代表するパスタのひとつ。一見ペンネのような形状だが、正方形にカットした生地を対角線で巻き、長さに対して垂直に溝が走っているのが特徴。卵を多めに配合することで、薄くてもしっかりと硬めの生地に仕上がる。パルミジャーノやナツメグを加えるもの、無塩のものなど何種ものレシピが存在する。

棒で巻き取りながら一つずつ丁寧に成型
ガルガネッリ用の器具ペッティネは、イタリアで購入したもの。3cm四方の薄いパスタを棒に巻きつけながら、軽く押して溝を付けてゆく。小さなパスタを一つひとつ手で巻く作業こそがイタリアの魂だ。
生地が薄いので、ゆでた後も筒型がペチャンコに潰れないよう、卵を多く配合して硬めの感触に仕上げるのがコツ。筒の中にソースが入り、外側の溝にも絡むので、ガッツリと濃い肉系のソースと合わせて、思いっきり楽しみたい。

【レシピ】ガルガネッリ ラグー ディ ボロネーゼ

エミリア=ロマーニャ地方のガルガネッリを同じ地区にあるボローニャのソース、ボロネーゼと合わせた。荒挽きしたA5ランク黒毛和牛のチマキと、野菜やポルチーニをたっぷりの赤ワインで煮込んだソースは、牛の味が濃く、思いっきり肉を食べている感覚に浸れる。しっかりと歯ごたえのある卵パスタに濃いソースが絡み、メイン料理級の満足感。

材料

ガルガネッリ(作りやすい分量)
強力粉…600ℊ/全卵…5個/卵黄…3個/塩、オリーブオイル…少量

ボロネーゼソース(作りやすい分量)
A5黒毛和牛のチマキ(あらびき)…1㎏/ニンジン…1本/セロリ…1/3本/タマネギ…1/3個/乾燥ポルチーニ…70ℊ/トマトペースト…大さじ3/赤ワイン…250㏄/鶏のブイヨン…2ℓ/ローリエ…1/4枚/生クリーム、パルミジャーノ・レッジャーノ、イタリアンパセリ、バター、エクストラヴァージンオリーブオイル、黒コショウ…各少量

作り方 ※作り方の分量は1人分

  1. ガルガネッリを作る。材料をすべてよく練り、あと1回のばせば使える厚さまでのばしてビニール袋に入れ、1日以上ねかせる。
  2. 1の生地を40ℊ分とり、パスタマシーンで1度だけ、通常より薄めにのばす。3㎝角に切り分けて、1枚ずつガルガネッリ用の器具にのせ、対角線沿いに軽く押し付けながら棒で巻き取るように成型してゆく。
  3. 黒毛和牛のチマキと、ニンジン、セロリ、タマネギのみじん切りを炒める。ひたひたの水でもどしみじん切りにしたポルチーニを加えてさらに炒める。トマトペーストを加えて酸味を飛ばし、ポルチーニのもどし汁を加えてさらに加熱する。赤ワインを加えて、水分が完全に飛ぶまで煮つめたら、ローリエを入れ、鶏のブイヨンを少しずつ吸わせながら加えていく。塩コショウで味をととのえて、冷蔵庫でねかせる。
  4. 3をおたま1杯分フライパンに入れ、生クリーム、すりおろしたパルミジャーノ・レッジャーノ、みじん切りのイタリアンパセリを加えて加熱する。バターを加えてモンテする。
  5. 2のガルガネッリを1分ほどゆでて、4に加えて混ぜ合わせる。
    5を皿に盛り付け、パルミジャーノ・レッジャーノ、黒コショウ、エクストラヴァージンオリーブオイルをふりかけ、イタリアンパセリを飾る。
寝かせておいたラグーに材料を加えて仕上げる
ラグーは長時間煮込んで、和牛の赤身ならではの旨味を存分に引き出しておく。生クリーム、パルミジャーノレッジャーノ、イタリアンパセリなどを加えて、最後にバターでモンテして仕上げる。

三好彩子=取材、文 塩崎聰=撮影

本記事は雑誌料理王国第240号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第240号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


SNSでフォローする