2024年10月21日
現在、日本で栽培され市場で出荷されている野菜は、約150種類と前後。ただし、ひとつの野菜で100品種あるものもある。このなかで、日本も原産地のひとつとされる野菜はウドやサンショウ、ワサビなど、わずか20種類弱といわれる。つまり、多くの野菜は「外来種」であり、日本に伝わったのちに各地へ伝播し、長い時間をかけてその土地の風土になじみ、定着していったのだ。
薬味や香味野菜として和洋の料理に使われるネギは、平安時代に中国大陸から伝わったとされ、現在、地方(在来)品種は、24都府県で68種類が確認されている。しかし、その数字以上に、東日本では白い部分を食べる「根深ネギ」が、西日本では葉の部分を食べる「葉ネギ」など、地方差のある野菜としても知られる。そのなかから100年以上前から栽培されている伝統ネギを紹介する。
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おもな参考文献
芦澤正和監修、タキイ種苗株式会社出版部『都道府県別 地方野菜大全』(2002年、社団法人農山漁村文化協会刊)、佐々木寿著『東北ダイコン風土記』(2011年、東北出版企画)