食の未来が見えるウェブマガジン「料理王国」

トップシェフを魅了する「日本の食材」~「神楽坂 石かわ」石川秀樹さん~


「慣れ」に安住せず
今いちばんおいしいと感じる素材を厳選する

石川秀樹さん 神楽坂石かわ

 かつての花街の面影を残す神楽坂に店を構える石川秀樹さんは、素材を生かす達人。また艶やかな器使いも大人の街にふさわしいと評判だ。

冬の味覚クエ鍋。クエのアラと真コンブでだしを取り、身は霜降りにしてからネギと煮る

自分の味覚を信じてさらなる旨さを求め続ける

 料理への創意と絶妙な素材の生かし方が評価される石川さんは、「料理にはアイディアと素材のよさ、どちらも不可欠」と言う。この日は九州の業者からクエが届き、活きのよさを確かめるとネギと一緒にコブだしでさっと煮て、鍋にしようと決めた。「すぐれた食材はできるだけシンプルに提供したい」とも。食材のほか、醤油やユズコショウなど、調味料も厳選しているが、「よりよいものが見つかれば、過去の『慣れ』にこだわらずに変えていく。その時にいちばんおいしいと思うものを提供するのが料理人としての誠意」と語る。「味の世界は樹海だから、迷い始めたら道を失う」と笑うが、自らの感覚を信じ、新しい味に前向きな石川さんが、道に迷うことはないはずだ。

Hideki ISHIKAWA
1965年、新潟県生まれ。東京の日本料理店で修業を積んだ後、「日本料理しお彩」「割烹岡ざき」では料理長を務める。 2003年に「石かわ」を開店。2009年、『ミシュランガイド東京』の三ツ星店に。

山内章子=取材、文 依田佳子=撮影

本記事は雑誌料理王国221号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は 221号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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