2024年12月6日
フードロスの削減や伝統的な地域食文化の再発見など、食を通した社会課題への取り組みが注目される近年。そんな潮流の表れの一つとも言えるのが、レストラン自家製の調味アイテム。食材を無駄にせずに使い切り、未知なる美味しさを表現する、シェフのアイデアをご紹介します。
モダンスパニッシュレストラン「コケ」は、京都市街地の御所南と呼ばれるエリアに立地。「地下に大きな水甕がある」とされ名水に恵まれる京都市街地の中でも、この地域では特に上質な軟水が得られる。
「水に魅せられて、この場所に店を構えました」と、オーナーシェフの中村有作さん。店の井戸から引く優しい水と調和するように、素材の持ち味を無理なく引き出し、軽やかさや凝縮感でメリハリを持たせた料理を作る。また、有作さんの出身地である沖縄の素材が要所要所で使われているのも同店の料理の特徴。加えて、薪で加熱調理や燻しを行うことで生まれるプリミティブな味わいも、コケの料理の重要なポイントだ。
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text: Izumi Shibata photo: Katsuo Takashima