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人気店に聞く!リピーターを増やすサービス力#7 武蔵小山「ラ・トリプレッタ」


お客様とは 自分たちがサッカー選手なら喜ばせてあげたい観客

ラ・トリプレッタ 太田賢二さん

目の前のお客さまに何が必要かマニュアルで判断しない

店内に足を踏み入れようとするやいなや、スタッフの笑顔がこちらに向けられる。皆一様にいきいきとした表情で、それぞれの持ち場をこなしているように見える。

「接客はマニュアルを設けておらず、基本的に個人の判断基準に任せています。サービスはつねにオンタイム。目の前でお客さまが何を感じているかを考えて行動しています」と太田さんは言う。

「この店に来れば元気になれると思っていただけるように、久しぶりの友達に会うような感じで『こんにちは』と声をかけています」の言葉に納得だ。

料理の味で喜んでもらうことはもちろんのこと、週末のサプライズ企画などのエンタテインメント性が、太田さんがサービスにおいて大切にしているところだという

太田さんに聞く 接客サービスQ&A

Q.ずばりサービスとは?

A.当店がどんな店なのかを知ってもらうためのもの。そして、料理をさらにおいしくするための手段です。お客さまを喜ばせるという同じ目的を持ち、自己の感性で行動すれば、枠にとらわれない相乗効果が生まれます。

Q.滞りのないオペレーションのためにやむなく優先順位を下げるとしたら?

A.スピードです。つねに価格以上の料理を提供している自信があるし、店のことをよく理解してくれている人ほど待ってくれます。「ファン」から「サポーター」になってくれるんですね。

Q.日頃、工夫していることは?

A.誕生日祝いや、料理をカスタムするなど、事前に頼まれなくてもお客さまとの対話から、必要に応じた対応をしていること。週末の大皿料理はサービス面、集客面ともに好評です。

Q.お客さまとのほどよい「距離感」とは?

A.お客さまは、楽しんでいただく大切な存在ですが、貸し借りを作らず、できるだけ対等な関係を保つようにしています。

Q.失敗談を教えてください

A. 独立前の話ですが、あるお客さまと仲良くなりすぎ、その方がキッチンの中まで入って来るなど、営業活動に支障のある行動をとるようになってしまったこと。踏み越えてはいけない一線があることを学びました。

Kenji Ota
17歳で飲食店経営を志し、都内のピッツェリアで修業後、渡伊。ナポリの老舗「マリーノ」で本場のナポリピッツァを学ぶ。2010年世界ナポリピッツァ選手権第2位など受賞歴多数。2014年「ラ・トリプレッタ」オープン。

君島有紀=取材、文 岩橋仁子=撮影

本記事は雑誌料理王国2016年8月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2016年8月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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