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巨匠マルケージのDNAを受け継ぐ者⑤「忘れてはいけない地域性と歴史」〜パオロ・ロプリオーレ〜


Paolo Lopriore(パオロ・ロプリオーレ)
忘れてはいけない地域性と歴史

Profile
1973年生まれ。マルケージの下でスタートし、各国の名店での経験、チェルトーザ・ディ・マジャーノのメインシェフを経て2016年「イル・ポルティコ」をオープン。

Ristorante Il Portico
(リストランテ・イル・ポルティコ)
Piazza Libertà, 36, 22070 (Como)
+39 031 931982 https://www.facebook.com/ristportico/
営業時間:火·水·日 12:30~14:30  
月·木·金·土 12:30~14:30 20:00~22:30

新しい料理の創造とは何か? イノベーションとは?
突き付けられるむずかしい命題を解くために過去を掘り下げることは大切

パオロ・ロプリオーレはマルケージから、優れたアーティストでポジティブなアバンギャルドと称された。自分にもっとも近いと感じていたのかもしれない。事実アルマの国際イタリア料理アカデミーの学長を引退する際、ロプリオーレに後任を託した。

マルケージ以前、パスタはシンプルな家庭料理と、たくさんの食材を使い手間と時間をかけたオートクチュール料理に2 分化されていた。彼はそのどちらでもない新しい道を切り開いた。パスタ料理を進化させ、ハイクオリティなレストランのメニューへと確立した。しかもイタリア料理の伝統や本質は失われていない。人々はパスタに関する興味と知識を深め、リストランテで味わうべく新しいパスタ料理を堪能した。クリッパが語っているように、マルケージは高品質のパスタを小麦畑、そして生産者から見つけ出し、世に伝え続けた。パスタのクオリティの進化もまた、マルケージの功績と言えるだろう。弟子たちはマルケージの教えを継承し、新イタリア料理の美学を次世代のシェフたちへ繋いでいく。

バターとパルミジャーノ、パセリとパセリの種を使ったソース、ロンバルディア風スパゲッティ
マルケージからもっとも自分に近いと称されたロプリオーレの一品。シンプルながら奥深い香りと味わいが特徴。イタリアンパセリの種を12時間水に浸す。やわらかくなったらミキサーにかけてソースにする。スパゲッティをゆで、イタリアンパセリの種のソースをからめる。盛りつけた上からパルミジャーノチーズをかける。イタリアンパセリを添える。

text 山田美知世(Michiyo Yamada)
ミラノ在住38年。ファッションや料理に関する情報を発信し続ける。 マルケージとの交流も深い。

本記事は雑誌料理王国2020年8・9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年8・9月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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