MAISON|自分らしいデザートで、幸福感と余韻を作る。


フランスで活躍する日本人シェフを紹介する連載企画。第十回目は、東京、ロンドン、ニューヨークなど世界各地のレストランでポップアップイベントを行い、9月にオープンしたレストラン「MAISON」のシェフ・パティシエールに就任した小林里佳子さんをご紹介します。

9月にオープンしたレストランMAISONのシェフ・パティシエール小林さんは、23歳でパリに来て現在10年目。小学生のときからパティシエールになると決めていた。「高校生のときにはお菓子をよく作っていて、パウンドケーキを夜中3時まで何度も焼き続けて、オーブンの前で寝てしまったりしていました」。高校卒業後は迷わず東京の専門学校へ進み、製菓を学んだ。卒業後はフレンチレストランのタテルヨシノへ。コース料理の一部としてのデザートの世界を知り、魅了された。

入店してしばらくし、当時パリにあった同店の支店ステラマリスで働くために渡仏。そこで、現在の店のシェフ渥美創太さんと出会う。「いつか店を作ったら一緒に働こう、と話していて、10年後に本当に実現しました」。その後、アガペ、ダヴィッド・トゥータン、クラウン・バー等で働いた。特に記憶に残っているのは、ステラマリスのスペシャリテ「クイニーアマン」。「あまり好きなお菓子じゃなかったけど、ステラマリスのは軽くカリッとして、それまでのイメージと全然違いました。今の店でも、当時学んだレシピをアレンジして時々お出ししています」。

MAISONの計画が持ち上がったのは3年ほど前。当初、2018年初旬にオープン予定だったが、今年秋まで延期されたため、すでに集まっていたキッチンチームは店が開くまでの期間に、東京、ロンドン、ニューヨークなど世界各地のレストランでポップアップイベントを行った。この経験が、チームの絆を深めてくれたという。「今やっと、誰の真似でもない、自分らしいデザートが出せるようになりました。味の構成はシンプルに、デザインは可愛く店の雰囲気に合うものを。今日の食事は美味しかったな、と最後にじんわり感じてもらえるような品を作っていきたいです」。(恵)

MAISON
Adresse : 3 rue Saint-Hubert, 75011 Paris , France
TEL : 01.4338.6195
アクセス : M° Rue Saint-Maur
URL : http://www.maison-sota.com/
日月休 12h30-15h30, 19h30-23h00

取材・文=吉田 恵理子ワイン&フードライター。コピーライター。
1975年生まれ、フランス・パリ在住。お茶の水女子大学博士前期課程修了、人文学修士(西洋哲学)。都内の広告制作会社を経て、コピーライター、ライターとして独立。フランス国立ランス大学HEG(美食に関する最先端研究機関)に留学。英国ワイン&スピリッツ教育財団(WSET)アドヴァンスト資格所持、英国酒ソムリエ・アソシエーション(SSA)認定酒ソムリエ。著書に『ランチタイムが楽しみなフランス人たち』(産業編集センター)、『ワインを飲めばすべてうまくいく 仕事から恋愛まで起こる10のいいこと』(インプレスICE新書)がある。ワイン専門誌、パリの日本語新聞「オヴニー」に寄稿。Twitter:@erikomri_wine


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