竹内浩恵 料理教室Cooking Salon Take
国際線の客室乗務員として働くなかで世界各国の料理や文化に触れ、料理の道を目指す。料理教室のアシスタントを経て、2008年より、おもてなしをテーマにした料理教室を主宰。また、企業や各種メディアへのレシピ提供やタイアップレッスンなど、幅広い分野で活動している。
https://www.cookingsalontake.com/
赤城牛は口の中で旨味が強く感じられる美味しいお肉だったので、お肉の味わいがしっかりと感じられるようなシンプルな味付けにし、酢飯にすだち果汁や皮を混ぜて味わいのアクセントになるようにしました。
アカデミーの「ステーキ調理」では、肉を網にのせて冷蔵庫に置くことで肉全体から水分を飛ばし、加熱するときにパチパチと水分が飛ぶことが減り、短時間で火が入りやすくなることや、フライパンで焼くときも動かすことで、牛肉にダメージを与えず焼くことができる点を学びました。また、「岩塩包み焼き」からは、肉をアルミホイルで包み込まず、網にのせて覆うだけで余熱で火入れができ、加熱し過ぎない柔らかい仕上がりにすることができる点を活かしました。
ローストビーフ手まり寿司
4 人分
- 赤城牛もも肉(ブロック) 500 g
- 塩 5 g
- キャノーラ油 少々
- 炊いたごはん 2 合分
A
- 米酢 大さじ 3
- すだち搾り汁 小さじ 1/2
- 砂糖 大さじ 1
- 塩 小さじ 1弱
- すだち皮(すりおろし) 適宜
- わさび(すりおろし) 適宜
- 粗挽き黒胡椒 適宜
- 粉山椒 適宜
- 塩 適宜
赤城牛もも肉はペーパータオルで水分をふき取ったあと、バットの上の網にのせて、冷蔵庫で約24時間置き、水分を除く。
焼く30分前に1)の牛肉を冷蔵庫から取り出し、塩を全体にまぶして、室温に置く。フライパンを中火で温め、キャノーラ油をひき、牛肉を何度も返しながら、表面全体に焼き色がつくまで焼く。
110度に温めたオーブンで20〜30分加熱し、金串を中央に刺して温度を確認(※)し、オーブンから取り出す。バットの上の網に牛肉をのせ、さらにその上からアルミホイルで覆い20分ほど余熱で火を入れてから、3mm程度の薄切りにする。
炊き立ての白米に、Aを合わせたすし酢とすりおろしたすだちの皮とを、切るように合わせる。人肌程度に冷めたら、4cmの球状にかるく丸める。
ラップの上に3)のローストビーフ広げ、4)の丸めた酢飯をのせて丸く握り、ラップを外し器に盛り付ける。すりおろしたわさびや、粗挽き黒胡椒、粉山椒と塩を合わせたものをお好みでのせる。
牛肉は4〜5cmの厚さの均一なものを選ぶと、焼いた際の仕上がりも均一になります。1日冷蔵庫に置くことで水分が抜けて、加熱時間が短くできます。フライパンで表面に焼き色をつけるときは、何度も返しながら焼くことで、牛肉へのダメージを少なく調理することができます。その後に低温でじっくり温めることで、中心部に程よく火が入って加熱しす過ぎない、牛肉の旨味をしっかりと感じられる柔らかい仕上がりとなります。
・オーブンにより焼き時間は異なるので、15分程で一度中心温度を確認(※)して、調理時間を調整してください。
(※)金串を刺し、肉の熱が串に伝わるまで数秒おいてから串を抜いて、肉の中心を通っていた串の部分を、温度に敏感な唇の下に当てて、ほのかに温かければちょうどよい焼き上がりです。