レストランのメニューとは異なる、お客を惹きつけるバルならではのメニューとは?
集客に成功しているバルの、店づくりの核となっている看板メニューと、スピードメニューすばやく提供できる早出しメニューのレシピを、仕込みの方法から提供する際のポイントと共にご紹介します。
世田谷代田の人気店「世田谷バル」の2号店は、まかないから生まれた「リゾットカレー」が主力メニュー。料理もグラスワインもすべて500円のお手ごろ価格、隣りのお客と会話が始まる狭い空間、腕も口も立つ料理人との会話など魅力満載で、1日3回転する賑わいぶり。
オーナーの高城直弥さんは1980年滋賀県生まれ。「アルポルト」などで修業を積み、2007年に「世田谷バル」を、11年5月に同店をオープンした。
マッシュルーム料理をお客から頼まれ、思いつきでできた逸品。超薄切りの生のマッシュルームは、トリュフを思わせる芳しさだ。カウンターのみの店のよさを生かし、目や音でお客の食欲を誘うのも手。熱した油をマッシュルームにかけた時の音でオーダー率もアップする。
【材 料】(1人分)
マッシュルーム大5個/オリーブオイル適量/パセリのみじん切り適量
●ケッカソース(プチトマトの角切り/ニンニクのみじん切り/オリーブオイル/塩/コショウ各適量を混ぜ合わせる)大さじ3
●アンチョビガーリックペースト(ニンニクのみじん切り5に対し、アンチョビ1を混ぜ合わせる)小さじ1/4
【作り方】
1. マッシュルームは石づきをとり、濡れぶきんで汚れを拭っておく。
2. オーダーが入ったら薄切りにし、ケッカソースを合わせる。
3. フライパンにオリーブオイルを大さじ2、アンチョビガーリックペーストを入れて熱する。
4. 2を器に盛り、熱した3をまわしかける。
高城さんは「料理は3分以内に提供」をめざす。手の込んだカツレツも、事前に仕込み、1人前ずつ冷凍保存しておけば、あとは衣をつけるだけ。ショウガ焼き用のやや厚めの薄切り肉を2枚重ね、見た目にボリュームを出す。添えるのは「リゾットカレー」に使うトマトソースだ。
【材 料】(1人分)
ショウガ焼き用豚肩ロース薄切り2枚/スライスチーズ1枚/バジル大1枚/塩、コショウ、小麦粉、溶き卵、パン粉各少量/サラダ油適量/トマトソース(カレー用に作るチキンのトマト煮のトマトソース)適量/パルミジャーノ適量/パセリのみじん切り少量
【作り方】
1. パン粉をフードプロセッサーで細かく粉砕する。
2. 豚肉に塩、コショウをふり、 2つ折りにしたスライスチーズ、バジルを重ねる。同店ではこの段階で、ラップ紙に包んで冷凍保存し、使用する前日に冷蔵庫に入れておく。
3. 1に小麦粉をまぶし、溶き卵にくぐらせ、パン粉をまぶす。
4. フライパンにたっぷりのサラダ油を熱し、1を揚げ焼きする。5.皿にトマトソースを敷き、食べやすく切った4をのせ、パルミジャーノとパセリをふる。
本記事は雑誌料理王国第210号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第210号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。