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【レストランテ文流】オープン当初から人気のメニュー「海の幸ときのこのスパゲティ」


「味」は文化そのもの。日本人の手でイタリアを提供

日本のイタリアンが花開く70年代、イタリア書房の西村さんが73(昭和48)年に東京・高田馬場に開いたのが、「リストランテ文流」だった。海外のイタリア料理店の多くは、イタリアからの移民とその子孫が経営者だが、日本では、むしろイタリアを愛する日本人がイタリア料理の発展を支えてきた。「文流」は、その立役者の〝ひとり〞であった。

ローマの国立料理学院における講習会や、イタリアから料理人を招いた講習会を開催。トスカーナ州に料理学校を設立し、毎年、若き料理人を送り込んだ。ここから巣立った実力派シェフや料理研究家は多い。「とはいえ、『文流』も最初から順調だったわけではありません。約8カ月は開店休業のような状態でした」

潮目が変わったのは翌年の春。食通で知られた作家・丸谷才一さんが文藝春秋で店を紹介してくれ、「本格的なイタリア料理が楽しめる店」と認識されるようになった。

「海の幸ときのこのスパゲティ」は、オープン当初からの人気メニュー。「文流が作り上げた味を召し上がっていただくことが使命だと思っています」と、三代目シェフの岩崎弘之さんは言う。長く愛されるレストランには、ひと皿の変わらぬ味がある。

【レシピ】海と山の幸のスパゲッティ

オープン当初からの人気メニュー「海の幸ときのこのスパゲティ」は、奥深い味わい

材料(4人分)

スパゲッティ…400g /刻みパセリ…大さじ1 /塩、コショウ…適量
A ヤリイカの胴…100g /小エビ…100g /タコ…100g /オリーブオイル …60ml /ニンニク…1/2片/トウガラシ …1本/アンチョビ…1枚/刻みパセリ…大1
B アサリ…400g /ムール貝…8個/オリーブオイル40ml
C マッシュルーム、本シメジなど…150g /レモン汁…少々/トウガラシ…1/2本/ニンニク…1/2片/オリーブオイル…50ml

作り方

  1. ヤリイカは皮を剥き、小口切りにする。小エビは背ワタを取る。タコは小エビと同じくらいの大きさに切り、熱湯でさっとゆでておく。アサリは薄い塩水につけ、砂を吐かせ、ムール貝は殻を掃除する。
  2. マッシュルームは洗ってレモン汁をふってアク止めをしてから薄切りにし、本シメジは1本ずつほぐす。ニンニクは潰しておく。
  3. スパゲッティは塩を加えたたっぷりの湯でアルデンテにゆでる。
  4. 鍋にAのオリーブオイルを入れ、ニンニク、トウガラシ、アンチョビを炒め、アンチョビが溶けてニンニクが色付いたら、ニンニクとトウガラシを取り除く。パセリをふってすぐにヤリイカ、小エビ、タコを入れて炒め、味をととのえる。
  5. 別鍋にBのオリーブオイルを熱し、アサリとムール貝を入れて蓋をし、口を開ける。飾り用の数個を残して貝の身を取り出し、汁は布でこして、汁ごと4に混ぜる。
  6. 鍋にCのオリーブオイルを入れ、ニンニク、トウガラシを炒め、ニンニクが色付いたらニンニクと、トウガラシを取り除きます。キノコ類を炒め、塩、コショウで味を調えて4に混ぜる。
  7. すべてが混ざったところでもう一度塩、コショウで味をととのえる。
    8.7のソースとゆでたスパゲッティを和える。
    9.器に盛って、残しておいた殻付きの貝を飾り、パセリをふる。

三好彩子=文 竹中稔彦=写真

本記事は雑誌料理王国2012年10月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2012年10月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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