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全て分かれば羊名人!羊の品種について


8 major breeds of sheep

Corriedale コリデール種

ニュージーランド原産で、メリノ種にリンカーン、レスター、ロムニマーシュなどのイギリスの長毛種を交配して生まれた品種。顔と四肢が白く、体は長い毛で覆われている。さまざまな気象条件に順応し、性格は非常に温厚なため、飼いやすいともいわれる。食肉生産だけでなく羊毛生産としても活用される。かつて日本で最も多く飼育された品種。

Dorset ドーセット種

 繁殖期が長くほぼ通年繁殖が可能で、泌乳能力も高いため仔羊を増やしやすい。加えて肉質も優れているため、肉生産に最適とされている。イギリス南西部ドーセット州が原産地で、スペインからもたらされた「スパニッシュ・メリノ」とウェールズ土着の有角種との交配で生まれたという説も。この品種をもとにアメリカで開発された無角種がポール・ドーセット。

Dorper ドーパー種

 1930年代にブラックヘッド・ペルシャ種とドーセット・ホーン種を交配させ、南アフリカで生まれた品種。頭が白いホワイトドーパー種と頭が黒いブラックヘッドドーパー種がある。体躯の良さと脂肪交雑に優れ、過酷な環境下でも高品質の枝肉を生産できる品種として重宝されている。繁殖能力も強いため双子を産出する確率も高い。

Icelandic アイスランディック種

バイキング(ノルマン人)がアイスランドの開拓とともに持ち込んだ羊で、交雑することなく現代に至った世界で最も古く純粋な品種のひとつ。5月に産まれた仔羊は苔・ハーブ・ベリー類などの野生植物と氷河を源とする水が豊富な大自然で放牧され、 海辺から山までを自由に移動して成長。ホルモン剤の使用は禁止、抗生物質の使用も厳しく規制されている。

Merino メリノ種

 羊毛生産を目的として飼育される羊の代表品種。体質が強く、放牧に適しており、世界各地で良質な羊毛の生産に貢献している。オーストラリアで食肉生産用としても飼育される「オーストラリアン・メリノ」など、メリノ系種にはいくつかの品種があり、もとを辿るとすべてスペイン原産の毛用種「スパニッシュ・メリノ」に行き着く。

Southdown サウスダウン種

イングランドのサセックス州、サウス・ダウンズ丘陵地帯が原産地。古くからこの地方で飼育されていた小型の在来種(サセックス種)から選抜育種して作られ、短毛のダウン系種の基礎となった肉用種。小型ではあるが体に厚みがあり理想的な肉用タイプの品種で、肉質はイギリスの品種の中で最もよいとも。産肉性だけでなく産毛性にも優れている。

Romney ロムニー種

 ニュージーランドの代表的な品種で、毛肉兼用種として羊毛生産・羊肉生産のデュアルパーパスで飼育されている。イングランド南東部ケント州のドーバー海峡に面したロムニーマーシュ地方が原産。イギリスでは「ケント」とも呼ばれており、羊肉生産のためにサフォーク種、サウスダウン種、テクセル種との交配に用いられてもいる。

Suffolk サフォーク種

 サウスダウン種とノーフォーク・ホーン種との交配によって、イギリスの南東沿岸部のサフォーク州で1800年代初頭に生まれた品種。頭部と四肢には羊毛がなく、黒色短毛で覆われている。大型な品種のうえに比較的成長が早い点、肉付きが良い点、繁殖シーズンが長い点、肉質の良さが秀でている点などの諸条件を持ち併せており、食肉生産に向いている。


text 水 亨一 illustration Yoshifumi Takeda

本記事は雑誌料理王国2020年3月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年3月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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