これからの食の未来#4「ポップアップ」


既存の飲食店や商業空間で、臨時的&一時的に営業する催事感が特徴。概念はシェアレストランにも通じる。

[ ツボイ&サトタカ ]

成功の秘訣は高共感度の「使命」?

 中国は北京と広州で修業し、国内の星付き中華やサンフランシスコのレストランなど、国内外で点心師として活躍する「ツボイちゃん」こと坪井佳織さん。そしてまだ日本には紹介されていない中国の食文化を国内に伝えるエディター「サトタカ」こと佐藤貴子さん。この2人によるポップアップは、完全にミッション・ドリブンだ。普段はクライアントの要望に即した点心を開発する「ツボイちゃん」にとっては自らの感性を発散させること。「サトタカ」にとっては、WEBや雑誌などのメディアに留まらず「体験」として未知の中国食文化を伝えること。ミッションとは純真なものであればあるほど共感度が増すようで、とにかく毎回人気のポップアップだ。

料理家の山脇りこさん、「蜜香」村木美沙さんとともに、東京・代官山のイタリア料理店「falo」を中華ジャック。2人がコラボした発酵トマト小籠包や魯肉飯などを振る舞う5回入れ替え制だったが即座に満席に。

[ ツボイ&サトタカ ]
https://round-table.me/event/20191203/
https://smtychinese.peatix.com/?lang=ja

[ スナックかすがい ]

春日井製菓がスナックを開店!?

 おそらく40代以上なら誰もがお酒のお供として従えた経験のある「グリーン豆」。その製造元である春日井製菓が月に1度、WeWork新橋でポップアップしているのが「スナックかすがい」だ。千円ポッキリで生ビール2種がフリーフロー、グリーン豆など酒がすすむ自社の豆菓子が食べ放題という、ニヤリとさせるこの企ての張本人は、同社マーケティング部の原智彦さん。「子はかすがいということわざのカスガイとは、元々は柱と柱を繋ぐ工具のこと。お菓子も人と人を繋ぐ絶好のツールなので、その楽しさを体験できる場を創りたかった」と言う。毎回数十名の参加者が交流しあう「かすがい」タイムで、初対面同士が仲良くなって帰る後ろ姿も、すでに14回を重ねたこの店の名物だ。

新製品「ソムリエソラマメ」シリーズの第2弾「和牛ステーキ味(2月10日発売)」には、商品パッケージの背面に「スナックかすがい」の告知も。

[ スナックかすがい ]
https://www.kasugai.co.jp/enjoy/snack_kasugai.html


本記事は雑誌料理王国2020年4月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年4月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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