2024年10月23日
フォワグラ選びのルールとして、下村浩司さんは、「まず鮮度」と強調する。フォワグラの産地として知られるフランス南西部のレストランで働いた体験を持つシェフの舌には、新鮮で旨いフォワグラの記憶が刻まれているからだ。「店の近くの農家から運ばれてくるフォワグラはまだ温かかった。それをそうじしてから冷やし固めたものを生ハムのように薄くスライスし、トーストにのせて食べていました。フランスのその地方でしか味わえない、最高に新鮮なフォワグラの食べ方でしたね」。そのトーストの滋味あふれる素朴な味わいが、下村さんのフォワグラ料理の原点なのだ。
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