3月9日、都内の中国料理店「慈華(いつか)」にて、カリフォルニアプルーンを使った料理の試食会が開催された。
健康食品としてのイメージが強いカリフォルニアプルーンを、トップシェフはどう調理したのか。
試食したシェフたちの感想とともに、素材としての可能性を探りたい。
「カリフォルニアプルーン」は砂糖を一切加えない天然由来の甘味と独自の芳醇な風味が特徴で、食物繊維やカリウムなどの栄養素を豊富に含むことでも知られている。
そもそもプルーンとは、プラム(西洋すもも)を乾燥させたものを指す。カリフォルニアプルーンは、最高品種とされる南フランス産プラムを改良したもので、カリフォルニアの肥沃な土地と温暖な気候、高度な農業技術によって生産されている。
今回行われた試食会はカリフォルニアプルーンの魅力をプロの料理人に広く知ってもらいたいと、カリフォルニアプルーン協会が主催。東京・南青山の中国料理店「慈華」のオーナーシェフ・田村亮介さんが、カリフォルニアプルーンを使った料理6品を創作し、都内近郊のホテルやレストランで活躍するシェフら約30人にコース仕立てで振る舞った。

メニュー構成にあたっては、「カリフォルニアプルーンのナチュラルな甘味、凝縮したコク、ほどよい酸味を引き出すため、さまざまな角度からアプローチしてみました」と田村さん。たとえば「ラム獅子頭とハーブ・プルーンのスープ」では、プルーンを煮出した甘味をベースにスープを構築。一方、ラムの
肉団子の中心にしのばせたプルーンはスープに直接触れることなく加熱することで酸味を残し、口のなかでラムの旨味と重なり合うように設計したという。

前菜2品でプルーンと魚介類を組み合わせた点も、田村さんのこだわりのひとつだ。「車海老と柑橘の春巻き プルーン醤」では、プルーンピュレと甜麺醤(テンメンジャン)で作った甘めのソースに車海老を、「赤貝 紅油プルーンソース」では紅油(ラー油)にプルーンピュレを加えたソースに生の赤貝を合わせ、それぞれの持ち味を生かしながらプルーンの甘味と酸味を巧みに調和させた。
「プルーンは肉料理に合わせやすい印象がありますが、あえて魚介類とのペアリングに挑戦してみました。車海老は柑橘を加えることで酸味と甘味のメリハリが際立つ一品に。赤貝は鉄分を感じる特有の風味がプルーンの熟成した甘味と好相性で、互いを引き立て合う味わいになったと思います」(田村さん)


参加したシェフからも、「魚介にプルーンの甘味は合わないのではと思っていたが、使い方次第でここまでマッチするとは驚いた」「和食の魚料理に応用できそう」といった声が上がった。
「カリフォルニアプルーンを使うのは初めてでしたが、想像以上に味のバランスがよく、料理の可能性を広げてくれる食材だと感じました」と話す田村さん。今回披露された料理の一部は「慈華」で提供を開始しており、カリフォルニアプルーンの新たな魅力を体験できるひと皿として注目を集めそうだ。


田村亮介 たむら りょうすけ
1977年、東京都生まれ。横浜中華街と都内数店を経て「麻布長江」へ。台湾での修業を経て、2006年「麻布長江 香福筵」料理長に就任。2019年12月、南青山に「慈華」をオープン。

中国料理 慈華
東京都港区南青山2-14-15 AOYAMA FUSION Bldg.2F
TEL 03-3796-7835
12:00~13:00(LO)、18:00~20:00(LO)
※予約のみ
月・不定休

カリフォルニアプルーン協会CPB とは
カリフォルニアプルーン協会は、1980年にカリフォルニア州食品農業省の権限のもと、生産者と加工業者を代表する組織として設立されました。世界最大の生産地カリフォルニアでは、サクラメントおよびサンホアキン・バレーに広がる果樹園でプレミアムプルーンが栽培されています。協会は、「カリフォルニア産プルーンを通じた一生涯の健康」を理念に、食品安全と持続可能性の厳格な基準、そして世代を超えて受け継がれてきた栽培技術と知見により、市場をリードしています。
California Prunes. Prunes. For life.
カリフォルニアプルーン協会日本公式ホームページ
https://www.prune.jp/

text : Kimiko Honma photo : Yoshiko Yoda
