タンパク質の単収は大豆の26倍!? 藻や海藻が支える未来の食 注目の藻類食 23年10月号


生物の誕生から未来まで、なくてはならない存在の微細藻類

藻類(そうるい)とは、酸素を発生させる光合成を行う生物で、陸上のコケ植物やシダ植物、種子植物を除いたものを指す。肉眼では見えない植物プランクトンは「微細藻類」、ワカメや昆布など目に見える海藻は「大型藻類」だ。

地球が誕生した46億年前、大気は二酸化炭素が主で、強い紫外線にさらされていた。30数億年前に最初の生命となる細菌が海中で生まれ、やがて微細藻類の一種である原核生物の藍藻(らんそう)(シアノバクテリア)に進化。藍藻は太陽の光エネルギーと水、二酸化炭素を使って光合成を行い、酸素を発生させる。大気を変え、オゾン層ができて紫外線がさえぎられた結果、生物が陸上でも生きられるようになったのだ。さらには藍藻が排出した酸素と海中の鉄イオンが結合して堆積したものは鉄鉱石に、遺骸の堆積物は石油にと、すごい置き土産までも!そんな藻類は、これからも地球と人間を助けてくれるらしい。


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text: Yumiko Watanabe photo: Hiroyuki Takeda

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