食の未来が見えるウェブマガジン「料理王国」

種類豊富なだけじゃない!支持される日本酒に強い店#1 神田 「周(あまね)」


蔵元の熱意が伝わる質の高い酒を押さえつつ、寄り添う料理と提案力のあるもてなしで、お客からの支持が厚い実力店。 造り手と飲み手をつなぐ、日本酒に強い店の人気の秘訣を探る。

日本酒、そして造り手を思う 愛にあふれた品揃えと料理

新世代の蕎麦屋店主は、酒に詳しい人物が多い傾向が強まっている昨今。なかでも、知識はもちろん、日本酒への愛で群を抜いているのではと思わせるのが、ここ「周」の田中宗孝さん。興味を持った蔵元を自ら訪ねるだけでなく、日々友好を温め、深めている。ゆえに、酒の説明は、蔵のある環境、景色から造り手の人柄や日常まで臨場感たっぷり。しかも、語り口には愛があふれている。お客は、環境や技術だけでなく、造り手の人間味を知ることで、知らない酒にも思わず手が伸びるし、なぜこの酒にひかれたのか、あるいはなぜ好きになれないのか、資料だけだけでは解析できなかった理由が明確に浮き彫りになり、ますます酒への興味や愛着が増す。

そんな、愛する酒を引き立てる蕎麦前の料理も充実。「同じ蔵元でも造りの違う酒を、旬の食材を使った季節の料理で楽しんでいただくというのが基本。たとえば、春は山菜のあくや苦味にアルコール感と芯のしっかりしたもの、初夏にはすっとキレのある吟醸酒など、1ヵ月半程度のサイクルでラインナップを変えています」食材だけでなく、季節によりだしのとり方も変えるなどよりよい相性を探り、日々マイナーチェンジを心掛けているという田中さん。愛、そして人柄あっての酒と料理は、感心、感動の深さも違う。

支持される理由

  1. 造り手の人間性や個性をとことん踏まえた酒選び
  2. 季節の酒と料理を1ヵ月半の短期サイクルで提案
  3. 酒米の出来を把握し、酒が生きる温度帯で提供

text 藤田実子 photo 牧田隆志 

本記事は雑誌料理王国第214号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第214号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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