【大阪・京都】牛肉の匠がいるレストラン4選


【京都・河原町御池】 ビストロ
ビストロエルジノ高橋望さん

純近江牛に燻香をまとわせ肉の持ち味を活かしてグリル

特選近江牛のグリル
ロゼ色にグリルした近江牛は、藁を燻したような香ばしさと、肉の甘みが口中で絡む。さらに、とろけるような柔かさに驚く。ソースは近江牛の切れ端やスジを使ったジュ・ド・ロティと、カブの葉のソース。肉の横には、紅心・紫・赤大根、ハヤトウリなど10種類以上の滋賀県産の有機野菜、根菜に合う自家製香辛料が添えられる。

「実家が30年間ステーキハウスを営んでおり、地元滋賀県の近江牛専門店『安田良』の純近江牛をずっと扱っていたんです。なので、純近江牛は幼い頃から慣れ親しんだ味です」と高橋望シェフ。
 だから、15年前に開店した時、迷わず純近江牛を使った料理をスペシャリテのひと皿にした。

 近江牛の中でも〝純〞にこだわるのは、何より藁を燻した時に感じる薫り。肉が含む脂の甘味も他の肉とは断然違う。ランクは敢えて4等級を仕入れる。5等級になると、脂がのりすぎて重たく感じるから。

純近江牛
「安田良」は、65年以上の飼育実績と、自然豊かな自社牧場をもつ近江牛専門店。自社の近江牛のみを飼育し、他品種を掛け合わせないオリジナルの純近江牛を提供する。一般的に24カ月以下で出荷されるが、同店では、ストレスを与えない環境で生後36カ月まで飼育される。

 最初にサーロインのブロックを一面ずつグリルをした後、オーブンで温めておいた藁に包み、15分から20分休ませる。再度グリルしフランベして仕上げる。
 近江肉だけでなく、全ての食材と真摯に向き合う。それが、20代後半にフランスのレストランで修業した経験から得た答えだから。

「修業先は、バスが1日に1往復しかない村にありましたが、素材の使いこなしが実に上手いんです。ひと言でいうならシンプルで合理的。食材を生み出す生産者の志や、思いを尊重する姿勢を学びました」
 良質な食材を活かした自慢のひと皿にも、志と姿勢が息づいている。

高橋シェフの 匠の技
グリル板で余分な脂を落とす

サーロインのブロックを細い目のグリル板にのせ、片面2~3分ずつ全面を中火で焼く。細い目の方を使うのは焼きムラを防ぎ、余分な脂を落とすため。その後、加熱した藁に肉を包み15分~20分ルポゼし香ばしさをまとわせる。
Nozomu Takahashi
大学を卒業後、ル・コルドン・ブルー東京校にてフランス料理を学ぶ。その後、渡仏しル・コルドン・ブルーパリ校で〝グラン・ディプロム〞を修得。フランスの一ツ星から三ツ星レストランにて3年間修業。帰国後、1999年に独立開店。

ビストロ エルジノ
BISTRO EL GINO
京都市中京区河原町御池東入ル一之船入町 537-31
075-213-3932
● 12:00~14:00LO 17:30~21:00LO
● 月、月1回不定休
● 20席
www.elgino.com


飯塚真里=取材、文 畑中勝如=撮影

本記事は雑誌料理王国第245号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第245号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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