食の未来が見えるウェブマガジン

ミュージシャンから料理家まで!カレー愛を語る#1


ミュージシャンから料理家まで、カレー好きのみなさんにあふれ出るカレー愛とともに、古今東西おすすめのカレーを教えていただきました!


Q1.人生最後のカレーは?
Q2.定番の外カレーは?
Q3.家カレーのお手本は?

※現在の各店の営業状況は電話・SNSなどで要事前確認 ※アンケートの回答は五十音順

1 作家、エッセイスト 
  阿川佐和子 あがわ・さわこ

A3 60年前に知り合いから聞いたインド風カレー
インド風カレーだけは、子供の頃、父の知り合いの方に教えていただいたレシピを、夏になると作ります。牛乳だけを使うチキンカレーです。じゃがいもを皮ごとごろごろ、ニンジンごろごろ、玉ねぎざくざく、骨付きチキンと一緒に炒めて、カレー粉、塩胡椒、ニンニク、生姜の擦ったのをたっぷり加え、牛乳をひたひたになるほど加える。小麦粉は使わない。とろりとしないサラサラカレーです。もう60 年ぐらい昔に教えてもらったものなので、本格的なインドカレーではありません。最後にトマトとレモン汁を入れます。でも基本的には、カレーはいつも、自己流。そのときの都合です。冷蔵庫の残り物をどんどん加えていくので、同じ味になることは決してない。ただし、私が考える基本のカレーの味とは、辛み(カレー粉、とんがらしなど)、甘味(玉ねぎ、りんごなどの果物、ジャムなど)、酸味(レモン、トマトなど)、塩味、ニンニク、生姜が、バランス良く整うことです。醤油やウースターソースも欠かせない。ときにココナッツミルクも入れる。トムヤムクンの素や、チーズを入れることもある。いわゆるカレーのスパイスも入れますが、スパイスについてはさほど凝りません。肉類は、そのときどきに。いちばん大事なのは、味の基本となる出汁をぜいたくに取ること。鳥の骨付きや、オックステールのスープをもとにして作ると美味しいです。

Profile/1953年、東京生まれ。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、インタビュアーやエッセイスト、作家として多方面に活躍。近著に『アガワ家の危ない食卓』(新潮社)

2 スープ作家
  有賀薫 ありが・かおる

A1 デリーの「カシミールカレー」(1020円)
人生最後にもしカレーを食べるなら、自分のカレーを食べる気がしますが、お店のカレーで最も好きなのはデリーのカシミールカレー。シンプルさの中に香りが詰まっている感じが好きです。

デリー 上野店/☎03-3831-7311 住所:東京都文京区湯島3-42-2  www.delhi.co.jp

A2 スープカレー屋 鴻の「オオドリーのスープカレー赤」(900円~)
カレーって、美味しいことはもちろんですが通いやすいことがより大切だなと思っています。鴻は私がよく歩く道中にあり、ときどき食べているうちになじみの味になりました。豚骨ベースの黒とチキンベースの赤の2種類があるのですが、私は赤を選んで具を野菜かチキンにすることが多いです。

スープカレー屋 鴻(オオドリー)神田駿河台店/☎03-5280-8228 住所:東京都千代田区神田小川町3-10-18


A3 水野仁輔さんのカレーの本
欧風カレーについては、母のものを受け継いでいるのでレシピそのものはあまり参考にしていないのですが、水野仁輔さんのカレーの本をいろいろ読み、玉ねぎ炒めや肉の下ごしらえなどディティールを工夫しています。
スパイスカレーは最近、印度カリー子さんの『ひとりぶんのスパイスカレー』のレシピを見て作り、こんな簡単でよいのかと衝撃を受けました。今後はこれで行こうと思っています。

Profile/1964年生まれ、東京出身。ライター業のかたわら、家族の朝食に作り始めたスープが2020年2月時点で約2900日以上になる。著書に『スープ・レッスン』など

3 歯学博士、スパイス研究家
  泉井秀介 いずい・しゅうすけ

A1 ピッコロ ホワイティ梅田店の「スペシャルビーフカリー」
今は店内がすっかりと改装され、場所も広く眩しいほど明るくなり、以前のようなアングラ感は皆無となりましたが、風味絶佳の欧風カレーは変わることなく健在です。深くリッチなコクとバランス良く配合されたスパイス。敷居が高くなく万人に愛される、カレーの教科書のような味。なにより食べたときの押し寄せる多幸感は唯一無二。カレー界のエバーグリーンです。

ピッコロ ホワイティ梅田店/現在一時休業中(4月時点)

A2 バンブルビーの「ジビエ3兄弟版3色カレー」(1600円)
スパイスを極限まで焙煎して香りを引き出し、それを馬や鹿や鴨などのジビエに合わせる野趣溢れまくりの極めて独創性&中毒性の高いカレー。初心者にはハードル高め。スパイス香が立ち込める店内に入れば、むせだすお客多数。スパイスを焙煎しすぎて、“3 色カレー” と言いつつ見た目は完全に1 色になってしまっていますが、最高です。

Bumblebee(バンブルビー)/☎06-6534-0894 住所:大阪府大阪市西区西本町1-14-2 住吉ビル 1F

A2 大衆中遊華食堂 八戒の「生ラムクミン炒めカリィ」(1080円)
うまみ弾ける「北海道直送」の生ラムとクミンの掛け合わせに大衆中華の技が融合し、未知のスパイス体験を味わえること必至の逸品。いわゆる下町の中華料理屋なんですが、ご主人が大のカレーマニアで日々オリジナルなカレーを生み続けていらっしゃいます。

大衆中遊華食堂 八戒 ☎06-6724-6492 住所:大阪府東大阪市上小阪2-1-22 www.instagram.com/hakkaikosaka

Profile/南インド料理とブラジル音楽を愛する大阪人。大阪大学歯学部卒業後は同大学院にて「ターメリックの歯周病予防素材への応用」をテーマとして研究に取り組む。

#2につづく


text 鈴木絵美里、中森葉月

記事は雑誌料理王国2020年6・7月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年6・7月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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