「ダイナースクラブ フランスレストランウィーク」が9月23日からいよいよ開幕!

「ダイナースクラブ フランスレストランウィーク」が9月23日からいよいよ開幕!

今年で12回目を迎える日本最大級のフランス料理のイベント「ダイナースクラブ  フランスレストランウィーク」が、いよいよ9月23日(金・祝)からスタート。10月16日(日)までの期間中、全国約550店のフレンチレストランでリーズナブル&スペシャルなコース料理が楽しめます。今年のテーマは「日本の食文化を応援! トレ・ボン 日本のテロワール」。山葵や山菜など、和の食材を取り入れたフレンチが登場予定。9月9日、イベント開催に先立ち行われた一夜限りのエクスプレッションディナーの様子を、ご紹介します。

エクスプレッションディナーの会場となったのは、コンラッド東京28階のモダンフレンチ「コラージュ」。本年、フランスレストランウィークのアンバサダーに任命されたフローラン・ダバディ氏の挨拶に続き、同店の影山拓磨シェフと京都の人気フレンチ「Restaurant ai」の相川浩己シェフ、さらに日本料理界からのスペシャルゲストとして「銀座小十」の奥田透氏が登場。この日のためだけに用意された、3人のアイデアと技術が詰まったコラボレーションコースが提供されました。

一品目のアミューズブーシュには、菊花に見立てて飾り切りされたかぼすの器に、三人三様の味わいが並びました。相川シェフは岩牡蠣に帆立と大葉のクスク、影山シェフは北海道産甘エビとキャビアに山梨県産スイートコーンと毛蟹。そして奥田料理長からはあけぼの大豆と蛸の五目煮。これらのお料理の上には、ちらちらと、菊の花びらがあしらわれています。
「9月9日は、縁起が良いとされる奇数の中で最も大きい値である〝9〟が重なる重陽の節句。五節句の一つで、古来、この日には菊を浮かべた菊酒を楽しみました」と、奥田料理長があしらいに込められた意味を説明してくださいます。陰陽五行を重んじる日本料理ならではのお話に、皆熱心に耳を傾けつつお箸も止まらない様子。

「ダイナースクラブ フランスレストランウィーク」が9月23日からいよいよ開幕!
「ダイナースクラブ フランスレストランウィーク」が9月23日からいよいよ開幕!

続いて供されたのは、いかにも秋らしい萩の蒔絵が美しいお椀。蓋を開けると、なんとトルテリーニ!
こちらは影山シェフが手がけた一品で、シャラン鴨のコンフィやフォン、フォアグラを贅沢に使い、それを生地で包んだもの。レモングラスとオレンジの爽やかなエスプーマソースの酸味がとてもよく合い、驚きに満ちた盛り付けも相まって、参加者からは賞賛の声が上がっていました。

さらに奥田料理長からは昆布締した7種類のお造りが。共に供された「アラン・デュカス・スパークリングサケ」は「七賢」を醸す山梨銘醸が手がけたスパークリング日本酒です。そのマリアージュを楽しんでいると、次にサーブされたのは相川シェフの一皿、都萬牛とズッキーニ 甲州オレンジワインソース。さらに奥田料理長から鱧だし仕立ての蓮根餅……と続き、いよいよメインへ。

「ダイナースクラブ フランスレストランウィーク」が9月23日からいよいよ開幕!
「ダイナースクラブ フランスレストランウィーク」が9月23日からいよいよ開幕!

影山シェフが手がけた魚料理は、山梨県産サーモン・富士の介のポワレ。しっとりと柔らかく、皮目はパリッと仕上げられたサーモンの下には、川の流れを表現したというクレソンのソースが目にも鮮やか。そして肉料理らは相川シェフによる本州鹿ロースト 山椒ソースがサーブされました。宮崎県産の本州鹿のシンタマの部位を、あえて低温調理ではなくオーブンで火入し、余熱で仕上げた逸品。高温短時間とは思えない絶妙な火入れ具合が見事で、若きシェフの力量が存分に発揮されていました。

器や食材、盛り付けのアイディアなどに日仏コラボレーションが詰まった今回のコースをいただき、〝日本の食文化を応援! トレ・ボン 日本のテロワール〟という今年のテーマをどのように各店が表現するのか、さらに期待が高まりました。料理というフィールドで開催される文化交流を、今年もぜひ楽しみたいと思います。

text:奥 紀栄(料理王国編集部)

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