精進料理の心得は「感謝して使い切ること」典座御老師の教えが隅々にまでゆき渡る【精進料理】永平寺 親禅の宿 柏樹關 23年10月号


日本曹洞宗の大本山「永平寺」の参道に佇む「永平寺 親禅の宿 柏樹關(はくじゅかん)」。禅の心に触れられる宿として2019年の開業以来料理長を務める大平英幸さんは自身の精進料理を通して、典座御老師の教えを訪れる人たちに伝えている。

「精進料理は、本来は修業の一部です。作ることも食べることも尊い修業。そういう意味では、私どもの料理は、本来お寺で出す精進料理とは別物なのです」と穏やかに語り始めた大平料理長は、和食一筋約30年の料理人だ。国際会議や多くの婚礼が開かれるホテルで、様々な料理にも精通してきた。そして、2018年、開業を1年後に控えた柏樹關の料理長に就任。大本山永平寺の修行僧の食事や仏の供膳を司る典座(てんぞ)老師に、精進料理の教えを請うた。


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大平英幸

1972年、埼玉県生まれ。「ホテル椿山荘東京」に25年勤務し、国際会議や婚礼など様々な和食調理の研鑽を積む。「柏樹關」開業を控え、大本山永平寺の典座御老師に師事。800年続く同寺に伝わる精進料理の技法と心得を学び、2019年7月の柏樹關開業とともに料理長に就任。永平寺の精進料理の心を受け継ぐ料理を構築。

永平寺 親禅の宿 柏樹關

福井県吉田郡永平寺町志比6-1
TEL 0776-63-1188
■宿泊
チェックイン14:00~
チェックアウト10:00

text: Takako Tsuguma photo: Naoki Mizuno

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