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レバー好きにはたまらない「ガイエット」のつくりかた


伊豆天城産の黒豚と三元豚が主材
ワインに合わせるなら適度な塩味が必要

フレンチ デリカテッセン カミヤ 神谷英生さん

「シャルキュトリ作りには、素材の鮮度と、ある程度の設備が必要」と、長年、シャルキュトリの研究を続け、レストランや販売店を経営する神谷英生さんは言う。神谷さんが、今、メインの素材として扱っている豚肉は、伊豆天城産の黒豚だ。単一品種は脂がさらっとしていて、加熱した際に赤身の歯切れがよいからだ。フランスのバスク豚に似た濃い味わいも気に入っている。ほかには三元豚も使っていて、これをシャルキュトリにする場合は、赤身部分の味と歯応え、発色のよさで選ぶという。


「ただし、三元豚をグリルにするなガイエット作りのポイント肉に挟むホウレンソウはさっとゆで、十分に水気を切る。容器に詰めたら、コンベクションオーブンを160℃に設定し、1時間加熱。
間にホウレンソウを挟んで3 アクセントにら、赤身より脂身の旨さで選んだほうがいいと思います」

豚肉の特徴を見極め、用途に応じて選ぶことからすべてが始まる。

旨いパテ・ド・カンパーニュに欠かせない新鮮なレバー

シャルキュトリを得意とするシェフなら、誰でも「パテ・ド・カンパーニュ」のオリジナルレシピを持つ。
神谷さんは、そのコツは「レバーの鮮度が決め手」と言い切る。もちろんテクニックや、素材の配合も重要だが、レバーが新鮮だと味がグンとよくなるのだ。「つぶしたてのレバーを業者に注文することが不可欠です」。


 そこで神谷さんは、「パテ・ド・カンパーニュ」の原型とされる「ガイエット」を作って見せてくれた。基本となる材料はレバーと背脂。神谷さんは日本人の好みに合わせ、モモ肉を混ぜてマイルドさを出しているが、それでもレバーの濃厚な味わいがストレートにくる。鮮度の大切さが納得できるひと品だ。

【レシピ】レバー好きにはたまらない濃厚な味わいガイエット

ホウレンソウを挟んだのは、シャルキュトリを食べ慣れない人のことを考えた神谷さんなりのアレンジだ。「レバーの鉄分で凝縮感が強くなるので、それを緩和するためのもの」。ブロッコリーを挟んでもおいしい。

材料(作りやすい分量)

豚レバー…1㎏/豚モモ肉…500ℊ/豚背脂…500 ℊ / 網脂… 適量/ 食塩…28 ℊ /白コショウ…6ℊ /ニンニク…30ℊ/ホウレンソウ…50ℊ/キャトルエピス(スパイスミックス=ブラックペッパー、ドライジンジャー、クローブ、ナツメグなどを配合)…5ℊ/酸化防止剤(ビタミンC)…20ℊ/発色剤(亜硝酸Na)…0.5ℊ

作り方

  1. 豚レバー、豚モモ肉、豚背脂を肉挽き機で挽く。レバーのみ粗めに挽く。
  2. 大きなボウルに1の肉を入れ、全体が均等になるように混ぜながら、食塩、白コショウ、ニンニク、キャトルエピス、酸化防止剤、発色剤を入れていく。
  3. 容器に網脂を敷き、その中に、半分の高さまで2を入れたら、さっとゆでて水気を切ったホウレンソウを入れる。ホウレンソウをサンドする形で、さらにその上に2を入れて、全体を網脂で包む。
  4. 容器の上部をラップとホイルで覆い、蓋をする。
  5. コンベクションオーブンを160℃に設定して60分間加熱する。加熱後は一気に冷やし、冷蔵庫に1日おく。
肉が全体的に混ざったら、塩、白コショウ、ニンニクなどを入れてさらに混ぜ、それを網脂をしいた型に詰めていく。


Hideo Kamiya

1967年、新潟生まれ。97年から東宝グループの総料理長を務める。また、ヨーロッパやアジア各地の料理店でも修業を積み、2004年、「ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ」の前身となるレストランで独立。11年には、「フレンチ デリカテッセン カミヤ」をオープンさせた。

上村久留美=取材・文 星野泰孝=撮影

本記事は雑誌料理王国252号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は252号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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