<宮城県>進化する食材の宝庫を巡る【牡蠣】【せり】


【せり】

近年『せり鍋』で有名になった宮城のせり。その栽培の歴史は古く、江戸時代初期とされる。三浦農園では有機農法でせりを栽培し、地域の自然と共生する持続可能な農業を行う。

鮮度良し、香り良しシャキシャキした歯触り
絶品の”せり鍋”をあがいん!

宮城県の食材【せり】を畑で収穫する三浦さん
収穫は全て手作業で行う

若い世代が労を惜しまず新しいことに挑戦する。そんな風潮も今の宮城県に刺激をもたらしている。代々せりの栽培を行ってきた三浦隆弘さんは、およそ20年前からコツコツとせり鍋のムーブメントを立ち上げてきた。
それがSNSを通して広がり、今や宮城のグルメ『せり鍋』として定着するまでになっている。せりは宮城の在来野菜で生産量は全国トップクラス。県内生産量の6割が、三浦さんのいる仙台市近郊の名取市で作られる。

のどかに広がるせり畑。できる限り、鳥や虫が飛び交う自然な環境を保つことが美味しいせりを生み出す条件という。
鮮度抜群、香りや歯触りがフレッシュなせり。

黒森シェフは畑を訪ね、三浦さん(右)と会話を交わしながら仕入れている。

三浦農園
https://poke-m.com/producers/42914

楽・食・健・美-KUROMORI
黒森洋司

1976年神奈川県生まれ。西麻布「香港ガーデン」で香港出身の師匠から広東料理と点心を学ぶ。「福臨門魚翅海鮮酒家(二子玉川店)」にて同グループ初の日本人料理長に就任。2011年に宮城県へ移住し、地元の生産地巡りを続けている。

黒森シェフは三浦さんのことを〝尖った生産者〞と呼び、宮城の〝食〞を発信する仲間の一人と考えている。「始めた当初は地元の食材を使った宮城ならではの料理が極端に少なかったんです」と三浦さんは笑う。
『せり鍋』として日常に食べられる野菜にスポットを当てることで、地元の食シーンに新しい可能性を広げるきっかけとなったのだ。

【お問合せ先】 
宮城県農政部 食産業振興課 
TEL 022-211-2813 https://foodkingdom.pref.miyagi.jp

text: Jun Okamoto photo: Shingo Miyaji

本記事は雑誌料理王国319号(2021年12月号)の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は319号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは、現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


SNSでフォローする