四川料理らしい爽やかな辛さをまとった「骨付き鶏モモ肉の麻辣パリパリ揚げ」


四川料理 龍の子

味の決め手は、唐辛子と花椒。
鶏肉とジャガイモはゆっくり火を通し、うま味を閉じ込める。

1977年創業。日本における四川料理の草分け的存在として知られる店、それが「四川料理 龍の子」だ。

創業者と二代目の意思を受け継ぎ、モダンな感覚も取り入れながら、現在は山中剛料理長が腕を振るう。四川料理において特徴的なのは調味料。唐辛子と花椒を使い、爽やかな辛味でまとめる。それぞれを要所要所で使いながらも、乾煎りした唐辛子と花椒をミルで挽いた麻辣粉が活躍。今回作ってもらった「骨付き鶏モモ肉の麻辣パリパリ揚げ」もそうだ。

作り方は、まずは鶏モモ肉に塩コショウ、紹興酒で下味をつける。このとき鶏モモ肉は常温に戻しておくのがポイントだ。そうすることで火が入りやすくなる。そして、麻辣粉とクミンパウダーをまぶして半日寝かせる。水あめや酢を混ぜたものを皮に塗り、2時間乾燥させ、低温でじっくり揚げる。時間をかけてゆっくり火を通すことで、皮はパリパリ、中はしっとりとした食感になる。

揚げた鶏モモ肉は、弱火にかけて香りを引き出した唐辛子と花椒に入れ、揚げたジャガイモ、長ネギやパクチーを加える。麻辣粉とクミンパウダーと炒め合わせ、炒りゴマ、ラー油を加えて仕上げる。唐辛子がたっぷり入っているものの、辛さはおだやか。白いごはんはもちろん、ビールや紹興酒にも合う一皿だ。

山中剛料理長

RESTAURANT DATA
四川料理 龍の子
東京都渋谷区神宮前1-8-5
メナー神宮前 B1F
TEL 03-3402-9419
ランチ 11:30~15:00(14:30LO)
17:30~21:30(20:45LO) 
無休
https://ryunoko.tokyo

本記事は雑誌料理王国319号(2021年12月号)の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は319号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは、現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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