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Régalez-vous|個性を出しながら、クラシックを守る。


フランスで活躍する日本人シェフを紹介する連載企画。第13回目は、「パリでやりたいことはやり尽くした」と、自分の店のオープンを目標に帰国。2021年9月、鎌倉にデザートレストラン「Régalez-vous(レガレ・ヴ)」をオープンした佐藤亮太郎さんの登場です。

25年もの間、パティシエとしてパリで働いてきた佐藤さん。現在は、レストランやカフェのコンサルタントとして活躍している。フランスに来たのは23歳の時。当時、東京のルコントで働いており、シェフのアンドレ・ルコントさんに「お菓子の本場フランスを見てきなさい」と言われたのがきっかけだという。「言葉もできず知人もいない、まさに身ひとつ」での渡仏だった。ピエール・モデュイといった有名店で働いた。「フランスは、粉に対するこだわりがすごい。生地の種類も多く、色々学びました。自分の基礎を築いた期間です」。トゥリエ(折り込み生地職人)としての技術も習得した。

タルト・オ・シトロン


その後、メゾン・ブランシュ、ギイ・サヴォワなどでレストランのデザートを担当。「パリでやりたいことはやり尽くした」と、自分の店のオープンを目標に帰国。しかし、時はちょうどリーマンショックの頃。開業資金の調達が難しく、断念を余儀なくされた。先を迷っていたところパリの仕事仲間から連絡を受け、再びフランスへ。世界のセレブリティが訪れることでも有名なラークのシェフ・パティシエを4年半務めた。この期間の功績が認められ、2012年には、日本の内閣官房国家戦略室の「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」プロジェクトにも選出された。2009年にコンサルティング会社RS CONSEILを立ち上げ、ラペルーズなどのメニュー開発に携わってきた。こだわっているのは、基本のテクニックを使ったレシピ。「フランス人でも、若い人はクラシックを知りません。自分が培ってきた技術を、この国の人々に伝えていきたい。その上で個性を出して、自分独自のレシピを生み出すことが大切。今後は、世界に向けて、フランスの味をベースにした新しいレシピも提案していこうと考えています」。(恵)

コロナ禍の中、パリの公立病院にお菓子を作って届けるボランティアも行った。


2021年9月、鎌倉にデザートレストラン「Régalez-vous(レガレ・ヴ)」をオープン。パリのラペルーズで提供していたレシピを再現した「パリ左岸のスフレ」、月替りパフェ、季節のデザートなどが店内で食べられる。

Régalez-vous(レガレ・ヴ)
神奈川県鎌倉市御成町10-4
0467-81-3719
8:00〜19:00 (定休日なし)
カウンター席(7席)は要予約

洋菓子、デザートのコンサルティングのご相談は、こちらまでどうぞ。
RS CONSEIL [email protected]
InstagramID ryosatoparis

取材・文=吉田 恵理子ワイン&フードライター。コピーライター。
1975年生まれ、フランス・パリ在住。お茶の水女子大学博士前期課程修了、人文学修士(西洋哲学)。都内の広告制作会社を経て、コピーライター、ライターとして独立。フランス国立ランス大学HEG(美食に関する最先端研究機関)に留学。英国ワイン&スピリッツ教育財団(WSET)アドヴァンスト資格所持、英国酒ソムリエ・アソシエーション(SSA)認定酒ソムリエ。著書に『ランチタイムが楽しみなフランス人たち』(産業編集センター)、『ワインを飲めばすべてうまくいく 仕事から恋愛まで起こる10のいいこと』(インプレスICE新書)がある。ワイン専門誌、パリの日本語新聞「オヴニー」に寄稿。Twitter:@erikomri_wine


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