食の未来が見えるウェブマガジン「料理王国」

予約必須の人気店「アヒルストア」のラタトゥイユ


アヒルストア齊藤輝彦さんからのヒント
野菜料理とパン、 自然派ワインをつなぐのがオリーブオイルです。

 兄の齊藤輝彦さんが料理とワイン担当、妹の和歌子さんがパン担当の、カウンター8席+スタンディングの小さな店。日常使いしてほしいと、メニューの柱は野菜料理、パン、自然派ワインに。この3本柱が相乗効果を生み出し、どのように組み合わせても楽しめるようになっている。 「調理に使うオイルはオリーブオイルだけです。野菜料理には、調味料代わりにオイルがインパクトを与えてくれます。そしてまた、スッピン感覚のオーガニックワインにはオリーブを搾っただけのピュアなオイルが似合う。オリーブオイルを使うという選択は、自然のなりゆきでした。」料理、パン、ワインをつないでくれるオリーブオイル。何を注文してもお互いがハーモナイズしているのは、オイルの存在が大きいようだ。

【レシピ】ラタトゥイユ

ニンジンパン×オリーブオイル× ラタトゥイユ

牛乳と、蒸したニンジン、オリーブオイルを加えたパン。野菜を練り込んだパンは定番で、夏にはトマト、冬はホウレンソウなどで作ります。尊敬するシェフが「ラタトゥイユは野菜のジャム」と言われたのですが、まさにそのとおりで、その野菜ジャムと、野菜を練り込んだパンは口の中ですーっと自然に馴染みます。ワインは南仏の軽めの赤はいかがでしょう。ブドウ果汁に草のニュアンスを感じる野菜っぽい赤。まさに野菜づくしですね。

材料(8~16人分)

ナス、ズッキーニ、タマネギ各800g 黄パプリカ2個赤ピーマン5個 インゲン20本 トマトの水煮1缶
A[ニンニク4片 赤トウガラシ1/2本 オリーブオイル80㎖]
オリーブオイル適量 塩少量

作り方

1.ナス、ズッキーニは1㎝幅に切り、塩をふっておく。タマネギはくし形に切る。パプリカは直火で焼き、皮をむく。この時に出てくる汁もとっておく。赤ピーマンはヘタと種を取り、大きめに切る。

2.Aのニンニクは芯を取り薄切りにする。鍋にAを入れて火にかけ、香りが出たらタマネギを加えて炒める。タマネギがやわらかくなったら、水分を軽く絞ったナスとズッキーニを加えて炒め、トマトの水煮を手でつぶしながら加える。

3.フライパンにオリーブオイルを入れ、赤ピーマンを炒め、塩をふる。これを2に加える。

4.インゲンに塩をふり、3と同様に炒めて2に加える。
5.パプリカを赤ピーマンと同様の大きさに切り、2に加え、蓋をし、弱火でゆっくり煮る。ズッキーニがやわらかくなったら、ざるで漉して、具と煮汁に分ける。

6.煮汁を鍋に戻し、パプリカの汁を加え、とろみがつくまで、約1/4量に煮つめる。具材と合わせ、味を見て塩をする。

※店では、目玉焼きをオリーブオイルで焼き、端をカリッとさせてラタトゥイユにのせ、ピマン・デスペレットをふる。

【レシピ】スープ・ド・ポワソン

フォカッチャ×オリーブオイル× スープ・ド・ポワソン

うちはパンもおつまみのひとつと考えていて、メニューと並べて黒板に書いています。パンはどれも、ワインに合うように塩味を利かせていますね。フォカッチャは喉に通りやすい、しっとりした食感に。一流レストランのように贅沢な素材は使えないので、タイのアラとアジだけでスープ・ド・ポワソンを作りました。コクのあるクセのない味で、これまた、南仏の白やロゼが似合います。

材料(15人分)

タイのアラ2kg アジ1kg タマネギ600g セロリ200g ニンニク4片
A[トマトペースト170g 白ワイン200㎖ ペルノー60㎖]
B[ローリエ4枚 タイム1g 白コショウ(ホール)3g フェンネル6g八角2個 サフラン0.6g]
オリーブオイル適量 塩少量

作り方

1.タイのアラをオーブンで軽く焼き目がつくまで焼く。

2.鍋にオリーブオイルとニンニクを丸ごと入れて火にかけ、香りが出るまで炒める。そこに下処理してぶつ切りにしたアジを加え、完全に火が通 ったら、タマネギ、セロリのスライスを加える。野菜類がしんなりしたら、 1を加える。

3.強火にし、鍋底に焦げつかせてはヘラでこそげ、これを何度か繰り返し、Aを加える。アルコール分が飛んだら、Bを加え、具材がかぶる程度に水を足す。水を補いつつ、2時間ほど煮る。シノワで漉し、塩で調味する。

※店では、アサリ2個を蒸し煮にし、皿に盛って、スープを注いで提供。

齊藤輝彦さん、和歌子さん
Teruhiko&Wakako Saito
右から齊藤輝彦さん、和歌子さん、スタッフの石田嘉志さん。兄妹は茨城県出身。輝彦さんは1977年生まれ。千葉大学卒業。大手企業退職後、イタリア料理店、店舗設計事務所、ランチ屋台、自然派ワインシ ョップなどを経験。和歌子さんは82年生まれ。中華点心師からパン作りの道へ。08年同店オープン。

アヒルストア
東京都渋谷区富ヶ谷1-19-4
03-5454-2146 ●18:00 ~0:00
日、祝、第1土休 


本記事は雑誌料理王国第201号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第201号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


SNSでフォローする