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トップシェフが使う!食材と調味料1


一流のシェフたちが使う食材や調味料は、長年プロとして培ってきた技術と知恵の教科書だ。そこには、料理へのこだわりだけでなく、「トップ」と称される理由までもが見え隠れする。

 古代ローマ時代から伝わるガルムという調味料は、マグロやカツオなどの内臓を塩漬けにして発酵させた魚醤。この流れから、イタリアンのシェフが日本の魚醤を使っても不思議ではないが、原田慎次さんがアユの魚醤を使い始めた8年前、それは斬新な調味料使いと注目された。

「発売前から鮎の魚醤のサンプルをもらっていて、ガルムのような生臭さがなく、すっきりとした味わいだったので期待していました」

 また、オリーブオイルより、ゴマ油のほうが適する場合があるとの着想も、原田さんならでは。納得したものは、ジャンルに縛られずに料理に取り入れていく。さらに、満足のいくものがなければ自分で作る。たとえば、エジプトで古くから親しまれるデュカスパイスも、自分の料理に合わせて配合を決め、それが「アロマフレスカ」定番のビステッカのサラダに欠かせない調味料となった。

シェフオリジナルのデュカスパイス

材料の分量は、コリアンダー10g、ブラウンマスタード5g、白ゴマ20g、クミン5g、塩18g、ローストしたヘーゼルナッツ(160℃のオーブンで20分焼く) 20g。全部の材料がだいたい同じ大きさになるようにつぶす。サラダのほか、肉や魚料理にも相性のよいスパイス。

「アロマフレスカ」の原田慎次さんが、デュカスパイスに用いる材料。(右下から)ローストしたヘーゼルナッツ、塩、クミン、(左上から)ゴマ、ブラウンマスタード、コリアンダー。

 調味料を極めるには、単に気に入った味のものを選べばよいというわけではない。たとえば塩なら、料理によっては、どの塩を使うかより、いつ、どれくらいの量を使うかのほうが大切な場合があると言う。食材同様、調味料選びは奥が深い。その難解な世界を楽しめるのも、味に敏感なトップシェフだからこそである。

ゴマ油やアユの魚醤、スパイスを自在にアレンジ

マルドンの塩

マルドンの塩
海水に含まれるマグネシウムやカルシウム、カリウムなどを豊富に含むイギリスの塩。粗めに砕いて、デュカスパイスに加える。

株式会社TATSUMI
東京都大田区昭和島2-4-2
03-5753-0561
http://www.tatsumi-quality.co.jp

鮎魚醤

鮎魚醤
魚をマリネする際に使う場合が多い。たとえばクエ料理では、マリネしたあと網脂で巻いて炭火で焼き、干して糖分を凝縮させたブドウから作るワイン、パッシートのソースと合わせたりする。

合名会社 まるはら
大分県日田市中本町5-4
0973-23-4145
http://www.soysauce.co.jp

太白胡麻油
エビやツブ貝、トリ貝など、魚介系の料理を作る際、食材の風味を邪魔したくないという場合に使用。クセのないオリーブオイルもあるが、それ以上にクセのない太白胡麻油のほうがクリアな味に仕上がる。

竹本油脂株式会社
愛知県蒲郡市浜町11
0120-77-1150
http://www.gomaabura.jp

原田慎次さん
Shinji HARADA
1969年、 栃木生まれ。六本木「ヂーノ」を経て、94年、青山「ジリオーラ」のシェフに。98年、広尾にオープンした「アロマフレスカ」を2010年に銀座に移す。同フロアに「サーラアマービレ」も開店。

アロマフレスカ
Aromafresca
東京都中央区銀座2-6-5銀座トレシャス12F
03-3535-6667
● 17:30~23:00(20:30LO)
● 日、第1月休
● コース 16000円、20000円(税・サービス料込)
● 20席
http://www.aromafresca.com/


上村久留美=取材、文 星野泰孝=撮影

本記事は雑誌料理王国第221号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第221号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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