これからの食の未来#3「シェアレストラン」


レストランを開業するにも「一国一城の主」からのスタートが当たり前の時代ではなくなりつつある。

[ SMI:RE DINER ]

レストランを持つ前の、練習場所

東京・代々木公園にある「SMI:RE DINER」。スペースマーケットで場所貸しも行う。

 代々木公園の線路脇、三角形の不思議なスペース。看板は出たり出ていなかったり、でもなぜかいつも人々で賑わう、それが建築事務所ビーフンデザインが立ち上げたコミュニティスペース「SMI:RE DINER」。建築事務所が街に対してできることを考え「、お客さんにとっては家と会社以外の居場所に、飲食店をやりたい人には、働きながら月一回から簡単にお店をスタートできる場所」をつくったと、代表取締役の進藤強さんは語る。マスター同士が、自身の体験をシェアし合いながらレストランを運営する仕組みは、さながら「練習問題」 を解いているようだ。「好きを仕事にするための、中間支援をしたいんです」。独立を目指すプロの料理人を対象にしたスペースも構想中だそう。

お客同士のコミュニケーションを生むため、わざと窮屈なくらいのスペース設計にしているという。

[ SMI:RE DINER ]
https://diner.smi-re.jp/

[ 軒先レストラン ]

店舗の空き時間と料理人をマッチング

 店舗の稼働時間が売り上げに直結する飲食店にとって、使っていない時間も収益を生むことができるなら、そんな夢のような話はない。一方で、働き方が多様化する昨今、自身で店舗をもつことは難しいものの、飲食店を運営してみたいという人も多い。そんな両者を仲介するサービスが「軒先レストラン」だ。

 他者とスペースを、それも使えば汚れるキッチンを共有することには、トラブルがつきまとう。同サービスでは、PL保険や店舗オーナーへの損害補償・営業補償、不動産保持者への対応も含む独自の保険を整備する。「このプラットフォームへの登録価値をもっと高めなくては」と、代表取締役の西浦明子さん。シェア・レストランの動きは首都圏以外にも波及しそうだ。

登録は315店舗(2020年2月中旬時点)、開業数は130件。利用しているのはほぼ個人事業主という。登録料はなく、契約が成立した場合に30日分の利用料がサービス側に知らわれる構造だ

[ 軒先レストラン ]
https://business.nokisaki.com/cp/restaurant


本記事は雑誌料理王国2020年4月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年4月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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