両国の江戸蕎麦の名店、ほそ川の蕎麦打ちを、動画で見ることができます!!


編集長の野々山が、料理王国10月号(9月6日発売)の見どころを、編集こぼれ話として紹介。今回は、料理王国FOOVERのYouTubeチャンネルで、あの両国の名店、ほそ川の蕎麦打ちがアップされているお話。

挽きたて、打ちたて、茹でたての蕎麦。蕎麦粉にこだわった、ほそ川でしか味わえない、美しい江戸蕎麦です。
挽きたて、打ちたて、茹でたての蕎麦。蕎麦粉にこだわった、ほそ川でしか味わえない、美しい江戸蕎麦です。

前回の美味日記でもご紹介した料理王国FOOVERのYouTubeチャンネル。星付きシェフをはじめとする、和洋中の名店のシェフが、レシピ付きでわかりやすく料理の作り方を教えてくれると評判です。
今では400以上ある番組の中で、僕が今、一番気になっているのは、両国の蕎麦の名店、ほそ川の蕎麦打ち動画です。今まで、料理王国の取材で訪れた名店のシェフたちの間で何度か耳にした「とても美味しい」と評判のほそ川の蕎麦。一度は食べに行きたいと思っていました。
実は、僕は素人ながら祖父直伝の蕎麦打ち歴が半世紀ほどあります。と言っても、年に一度か二度なので、少しも上達しません。見様見真似でやっているだけで、いつか実際にどなたかに教わってみたいと思っていました。それが、あの有名なほそ川で実現するなんて、夢のような体験でした。

店の奥には玄そばを保管する倉庫と、粉に挽くための装置がいくつも置かれています。粉へのこだわりが十分感じられる空間でした。
店の奥には玄そばを保管する倉庫と、粉に挽くための装置がいくつも置かれています。粉へのこだわりが十分感じられる空間でした。
店の奥には玄そばを保管する倉庫と、粉に挽くための装置がいくつも置かれています。粉へのこだわりが十分感じられる空間でした。
店の奥には玄そばを保管する倉庫と、粉に挽くための装置がいくつも置かれています。粉へのこだわりが十分感じられる空間でした。

実際に公開されている動画は、玄そばから小石などを取り除いて、大きさを揃え、粉にするまでの工程をずっと追っている1部と、蕎麦を打ち、切り、茹でて、せいろが完成するまでの2部に分かれています。玄米を精米機にかけて白米ができるのとは大違いの細かい作業、工程の様子はぜひ1部でご覧ください。かなりマニアックな内容になっています。
取材当日は、玄そばから蕎麦粉になるまで、2時間弱かかっていました。こんなに丁寧に繊細にやらないといい蕎麦粉にはならないそうで、粉屋に頼んでもいいものが仕入れられなかったので、何十年も前から自分で全国の生産者を回って、いい玄そばを探して送ってもらっているそうです。
蕎麦作りは蕎麦粉に水を入れてこねて切るだけ。シンプルな作業ですが、これがなかなかうまくいきません。特に、10割蕎麦となると難しい。経験上、6:4くらいでつなぎの小麦粉を入れると、素人でも比較的簡単にまとめられるのですが、それが、7:3、とか8:2とかになると、かなり難しくなります。まして10割なんて、とても素人が手を出せるものではないんです。
僕の作り方は、大体1kgほどの蕎麦粉に卵水を混ぜて、こねていくのですが、初めから四分割くらいの、玉にします。つまり一つ250gくらいの玉なので、比較的簡単にこねてのばせて切れるのですが、2kgの大量の、しかも10割の蕎麦粉を一度に水だけでこねて固めていく工程は見ていて惚れ惚れするほどの美しい所作で、感動しました。
あっという間にまとまって、伸ばして切る作業は、じっと見ていましたが、ただただ唸るばかり。こんなに早くそばを見事に切る人を見たことがありません。もう何度も動画を見直しました。
名人を真似れば少しは上達するかは疑問ですが、是非一度、細川さんの流れるような蕎麦打ちを皆様もご覧になってください。

細川さん自らが挽きたて、打ちたて、茹でたてのそばを盛り付けて持ってきていただいた江戸蕎麦。話を聞くより先に箸でたぐっていました。いやぁ、美味しいのなんのって。

動画から伝わればいいのですが。お店は両国の江戸東京博物館のすぐ近くなので、気になった方はお店でいただくことができます! 今は牡蠣そばがおすすめとか。
帰り際に、いつでも遊びにおいでよ、と気さくに声をかけていただきました。次回のFOOVER動画は、野々山の弟子入り蕎麦打ちでしょうか???

玄そばから粉にするまでの工程は1部でご覧いただけます。2時間余りかけて出来上がった、なんと美しい蕎麦粉!
玄そばから粉にするまでの工程は1部でご覧いただけます。2時間余りかけて出来上がった、なんと美しい蕎麦粉!
あまりにも早かったのと真剣になって見ていたので、細川名人の蕎麦打ちの画像がありません。動画でどうぞ。
あまりにも早かったのと真剣になって見ていたので、細川名人の蕎麦打ちの画像がありません。動画でどうぞ。
茹で上げて水にさらしてからは、あっという間に盛り付けてくれました。細川さん自らのサービス。いただきます!
茹で上げて水にさらしてからは、あっという間に盛り付けてくれました。細川さん自らのサービス。いただきます!
美味しかったなんてもんじゃない! 言葉では言い表せない感激でした!!
美味しかったなんてもんじゃない! 言葉では言い表せない感激でした!!
お店は江戸東京博物館の信号からちょっと入ったところにあります。
お店は江戸東京博物館の信号からちょっと入ったところにあります。

text・photo:野々山豊純

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