スパイスとハーブを巧みに使い分けてフレッシュな食材のうま味を引き立てる【モロッコ料理】ル マグレブ 23年6月号


地中海沿岸で発展したモロッコ料理に求められるのは鮮度の良い食材。オーナーシェフのヒシャムさんは、食材そのもののおいしさを活かしつつ、香辛料を使い分けて味に奥行きを出すことに余念がない。近年、日本人の中にも魅惑的な観光地としてモロッコを訪れる人が増え、帰国後、本場の味を求めて同店を訪れる人も多い。

モロッコ料理とは

地中海料理のひとつで、ヨーロッパやアフリカなどさまざまな国の食文化の魅力を併せもつ。新鮮な野菜や魚介をふんだんに用いるが、イスラム圏なので豚肉以外の羊肉と鶏肉を使うのが料理の基本。サフランやパプリカ、クミンなどのスパイスやハーブを巧みに取り入れ、複雑で深みのある味わいに仕上げる。日本ではクスクスやタジン鍋を使った料理で知られる。


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text: Kurumi Kamimura photo: Yusuke Onuma

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