2022年12月21日から2023年3月26日の期間中、長野県白馬村和田野のホテル「ラ・ネージュ本館」館内に、奥田政行シェフが手掛ける「アル・ケッチァ−ノ」(山形県鶴岡市)が出店する。
オープンに先立つ同20日にはランチレセプションが開かれ、オーナーシェフの奥田政行氏からは、自身の料理理念でもある「地元の食材を知ってほしい。食で白馬を元気にしたい」との思いが語られた。
レセプションでは「信州サーモンと信州そばのブリニス リコッタクリーム」「本日の魚と白馬の香茸のデュクセル」「美ヶ原の鹿のロース肉 グリーンペッパーソースと白菜の生ハム巻き ゴルゴンゾーラソース信州くるみとグリッシーニを添えて」など、信州の食材を使用した全7品のコース料理が提供された。
今回、白馬村へ「アル・ケッチァーノ」の誘致を図ったのは、同村でホテルコンサルティング事業を行う株式会社H Innovator(長野県白馬村)代表の山口聡一郎氏。
「奥田シェフからは、鶴岡をはじめ東北にあるアル・ケッチァーノ各店では冬季の間、訪れるお客様が減り、仕事・売上共に減ってしまうという課題を聞いていた。冬季でも売上の維持を図り、従業員の雇用維持を行いたいとの奥田シェフの思いを実現させるために、冬季にハイシーズンを迎える白馬村でアル・ケッチァーノをオープンすることを提案。地域間による新たなレストランの営業形態が実現できた」と新たなビジネスマッチングの実現に手応えを感じている。
奥田政行シェフからは「冬季の売上、雇用維持の課題について山口氏から新しい提案を頂いて助かっている。若手スタッフが白馬村で共同生活することで新たな仲間意識も生まれ、スタッフの自主性が育まれるいい機会にもなる」と、新たな機会への期待感を漂わせていた。
白馬村では、シンガポール資本の「カノリーホテルズ」が手掛けるリゾート宿泊施設「KANOLLY Resorts HAKUBA」の12月開業に先立ち、ヘッドシェフとして「JAPANESE CUISINE TOP 5 CHEF IN HONG KONG」(香港)に選ばれた長屋英章シェフを招聘したステーキダイニング「灼麓館 (シャロッカン)」が11月1日にオープンするなど、アフターコロナを見据え、海外からのスキーリゾート客をターゲットにしたレストランの開業が相次いでいる。
アル・ケッチァーノ白馬
〒399-9301 長野県北安曇郡白馬村和田野 の森D−18
白馬リゾートホテル ラ・ネージュ本館
0126-72-5212
2022年12月21日から2023年3月26日まで営業予定
ディナーコースは8,000円から22,000円で提供
text:久保典昭 photo:小沼祐介