料理王国10月号「ホテルレストラン特集」が発売されました!!

料理王国10月号「ホテルレストラン特集」が発売されました!!

編集長の野々山が、料理王国10月号(9月6日発売)の見どころを、編集こぼれ話として紹介。帝国ホテル、杉本 雄 東京料理長の「赤貝」を表紙にした10月号が発売されました! 表紙撮影のこぼれ話。

先日、東北新幹線に乗って秋田、山形を旅してきたのですが、新幹線の乗車率の高さにびっくり。2ヶ月前は、ゆったりしていたのに、今では窓側はまず満席。通路側もだいぶ埋まっていました。東京駅の混雑も、ピーク時に迫る勢い。都民割や県民割で、宿泊施設はかなり予約で埋まっていました。インバウンドの規制も10月から改定されるとか。いよいよ、コロナとともに暮らすことが現実味を帯びてきているようですね。

飲食業界にも、復活の兆しが。。。

そんなことを感じながらの9月。料理王国の最新号、10月号が発売になりました。
もちろんネットでも買えますが、書店に行って覗いてみてください。表紙は、帝国ホテルの杉本 雄 東京料理長の一皿、赤貝をカクテルに見立てたグラスに入れたスマートな料理です。
この料理、厨房にお邪魔して、作るところをずっとみていましたが、ものすごく時間がかかっています。丁寧に繊細に作られる料理。グラスのフチにオリーブオイルを塗り、赤紫蘇パウダーを付けて、縁取りしています。グラスの中のカッテージチーズはジャージー乳から手作りしたもの。目の前で制作風景を見せていただきましたが、なんと地味な作業! ひたすら同じことを繰り返しながら仕上げていきます。フレンチの王道のような料理方法。ぜひ本誌で詳細をご覧ください。

杉本シェフの丁寧な説明と繊細で正確で流れるような手の動きは、まるで熟練のマジシャンのようでした。
杉本シェフの丁寧な説明と繊細で正確で流れるような手の動きは、まるで熟練のマジシャンのようでした。

杉本料理長は、350人もの料理人を束ねる仕事をやりながら、ル サロン アンティミテという1日1組限定の個室のシェフを務めています。お客様とのキャッチボールこそ大切と考える杉本シェフらしい空間。料理をゲストの目の前で仕上げる演出も好評です。

ただ、雑誌用に写真を撮影するとどうしても全容が分かりにくい、伝わりにくいなぁと思いながらの撮影でした。

ル サロン アンティミテは、メインダイニングの片隅につくられた個室で、四季折々に4つのタイプの部屋があります。ここは今回の撮影をお願いした秋の間。
ル サロン アンティミテは、メインダイニングの片隅につくられた個室で、四季折々に4つのタイプの部屋があります。ここは今回の撮影をお願いした秋の間。
黒トリュフのアンクルートは、パイ生地にバターやクリームを使っていないので、ビーガン料理として提供。ゲストの、驚きの眼差しを見るのも喜びの一つだとか。
黒トリュフのアンクルートは、パイ生地にバターやクリームを使っていないので、ビーガン料理として提供。ゲストの、驚きの眼差しを見るのも喜びの一つだとか。

フランスに修行に行っていた時に、まず初めにペストリーで働いていたという杉本さん。おかげで、バターとクリームでできたフランス料理の最後に出てくるペストリーの大切さを感じたと教えてくれました。

そこで、今回のデザートは、焼き芋?? 

ドライアイスで湯気を演出。編集スタッフが、手で触っても大丈夫ですか? と聞いたら、火傷しないようにとの答え。恐る恐る触ってみたら、なんと冷たいデザートでした!
こんなキャッチボールこそ杉本流のはまりどころなのでしょう。
料理の詳細は、蝦夷鹿のメイン料理と共に、ぜひ本誌でご覧ください。蝦夷鹿は、ホテル内のブッチャーで熟成されたものを使います。こんな贅沢もホテルレストランならでは。

公共性を大切にしながらホテルの先陣を切って、いろいろなことに挑戦したいとのお話。帝国ホテルの今後の動きに注目したいです。

「サツマイモ」は、本物を使っていますが、焼いたものではありません。ドライアイスの演出で思わず杉本マジックに惑わされてしまいました。
「サツマイモ」は、本物を使っていますが、焼いたものではありません。ドライアイスの演出で思わず杉本マジックに惑わされてしまいました。

text・photo:野々山豊純

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