2024年10月7日
バブル崩壊を機にフランス料理は「冬の時代」に突入した。「北島亭」「ヴァンサン」「ヌキテパ」などのように、人気を維持した店もあったが、「フランス料理は値段が高く、高カロリーで、店の雰囲気も堅苦しい」などと敬遠する客も出始めた。対してイタリア料理は、値段も安くカジュアル。調理に使うバターやクリームも少ないため健康的とする人もいた。
しかし、こうした逆風を追い風に変えたのが平松だった。平松は1982年の「ひらまつ亭」開店以来、「レストランひらまつ」をはじめ、数々の店舗を展開。「ひらまつグループ」の総裁として躍進することになる。
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text: Kurumi Kamimura