新年を祝って特大ガレット・デ・ロワに入刀!第15回「サロン・ド・ラ・ガレット・デ・ロワ」開催。


去る1月17日、在日フランス大使館にて、第15回「サロン・ド・ラ・ガレット・デ・ロワ」が開催されました。

このサロンは、ガレット・デ・ロワを中心にフランスの伝統菓子を守り、普及させる目的で20年前に発足された、職人や専門家によるClub de la Galette des Rois(クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ)によって、フランスのエリゼ宮で毎年、特大ガレット・デ・ロワを大統領に献上するイベントにならって、日本でも在日フランス大使館において同様に企画されたものです。

特大ガレット・デ・ロワは、直径約1メートルと大迫力
特大ガレット・デ・ロワは、直径約1メートルと大迫力

ガレット・デ・ロワとは、パイ生地にアーモンドクリームが詰まったお菓子で、中にひとつだけフェーヴと呼ばれる陶製のオブジェが隠されています。それを当てた人は、その日女王様、王様となり皆から祝福されます。

本来は、1月6日のキリストが実際に生まれたとされる日(キリスト誕生の印である赤い星を目にした東方の三博士が旅をして、ベツレヘムの馬小屋を訪ね、キリストに謁見したとされた日)に食べるお菓子です。その日をエピファニー(公現祭)と言い、キリスト教の大切な行事となっています。フランスでは、1月に入るとガレット・デ・ロワが一斉にお店に並び、ほとんどの国民が、1月を通して、家族や友人と、または職場仲間と切り分け、フェーヴを当てて楽しみます。

イベントは、2年間新型コロナの感染拡大によって行うことができなかったサロンが開催できた喜びとともに、菓子製作に携わる職人たちに敬意を表するというフィリップ・セトンフランス駐日大使のスピーチから始まり、続いて、クラブの会長、「ノリエット」の永井紀之氏が、20年間にわたるクラブの活動の成果と、フランスの食文化を伝えるクラブの存在意義を語りました。

フィリップ・セトンフランス駐日大使
フィリップ・セトンフランス駐日大使
クラブの会長を務める「ノリエット」永井紀之氏。
クラブの会長を務める「ノリエット」永井紀之氏。

その後は、クラブが開催した、2022年第20回ガレット・デ・ロワコンテストの結果発表と表彰式が執り行われ、以下の方々が受賞しました。

一般部門(職人)
優勝 フランス農業・食料主権省特別賞:「ロオジェ」片田 健二郎氏
第2位:「名古屋東急ホテル」中山 翔太氏
第3位:山口 拓郎氏

ヌーベル部門(新しいバージョン)
安田 芽衣「ドゥブルベボレロ」

エスポワール部門(学生、一般)
優勝:「エコール辻東京」桑原 昂太郎氏
第2位:「エコール辻東京」金子 未来氏
第3位:「エコール辻東京」細川 琴美氏

毎年、優勝者は、フランスのパリパン菓子組合が主催するガレット・デ・ロワコンテストのエキシビション参加資格を得られ、賞品として、東京=パリ間往復航空券が贈られます。今回は、片田健二郎氏が獲得しました。

写真中央が、一般部門で優勝した「ロオジエ」片田健二郎氏。
写真中央が、一般部門で優勝した「ロオジエ」片田健二郎氏。
片田氏の優勝作品。
片田氏の優勝作品。
ヌーベル部門賞を受けた安田芽衣氏の作品は、デコレーションを纏った華やかなデザイン。 安田 芽
ヌーベル部門賞を受けた安田芽衣氏の作品は、デコレーションを纏った華やかなデザイン。
献上式のあとは、ガレット・デ・ロワがふるまわれた。
献上式のあとは、ガレット・デ・ロワがふるまわれた。

フランスでのコンテスト参加は、コロナ禍で2年間参加することができませんでしたが、2022年12月2日、第18,19回コンテストの優勝者2名が出場し、選手118名中、以下の好成績を残しました。

5位 「アトリエアニバーサリー」本澤 聡氏
8位 「パリジーノ&アトリエドゥママン」今西 克彦氏

その後は、2022年ガレット・デ・ロワコンテスト優勝者の「ロオジエ」の片田健二郎氏によって製作された直径1メートル以上のガレット・デ・ロワが、フィリップ・セトンフランス駐日大使に献上され、フレデリック・マゼンク フランス観光開発機構在日代表、ティボー・ファーブル貿易投資参事官、ジェローム・ペルドロー経部部・農務参事官、バカラパシフィック株式会社 義和ヤン・ガイエ氏、永井紀之会長によって入刀されました。フェーヴを当てた5人の参加者には、バカラパシフィック株式会社からグラスのプレゼントというサプライズも!

会場には、クラブの会員シェフによる美しい焼き色の80台のガレット・デ・ロワが並んでいましたが、シェフたちの熱い思いが込められたその王道の味とともに、フランスの伝統菓子が広く発信されることを約束したサロンとなったことは確かです。

コンクール入賞者および、クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ会員。
コンクール入賞者および、クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ会員。
会場にずらりと並んだ80台のガレット・デ・ロワ
会場にずらりと並んだ80台のガレット・デ・ロワ
「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」は、ガレット・デ・ロワの文化を正しく普及させようと、2003年9月に設立された。活動内容や入会方法などは公式ホームページをチェック。 https://www.galettedesrois.org/
「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」は、ガレット・デ・ロワの文化を正しく普及させようと、2003年9月に設立された。活動内容や入会方法などは公式ホームページをチェック。 https://www.galettedesrois.org/

text:大森由紀子 photo:笹木菜々子

photo:竹田博之

大森由紀子(おおもり ゆきこ)
フランス料理・菓子研究家。フランス全土の食と、作り手の思いを本などで紹介。時代や環境によって変化していく食を職人たちがどのような視点でとらえ、どう調理していくのかに着目。「スイーツ甲子園」「France Pâtisserie Week」のアドバイザーを務め、料理・菓子教室を東京、京都で主宰。近著は「フランス伝統料理と地方菓子の事典」。フランス政府農事功労章受勲。
現在、料理王国の誌面で「スイーツの教科書」を連載中!

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