食の未来が見えるウェブマガジン「料理王国」

落合務シェフに学ぶ!「ミートソース」のつくりかた


肉はしっかりと焼き目をつける。
焼き色がソースの色になる。

ミートソースは、焼き色が重要。
「ハンバーグを焼くことをイメージしてください。焼き色がしっかりとついたほうが旨いでしょう?」

しっかりと焼き色が付いて肉汁が中から溢れ出してくる――。ひき肉を炒めるときは、このハンバーグの焼き方を意識して必要以上に触らないことがポイントだという。

「何度も言いますが、料理は火加減。混ぜ回すことで、鍋の温度が下がり、肉から水分が出てきてしまい、うま味が逃げてしまう」

一度に使うひき肉の量は3.5キロ。これだけの量を火にかければ、そうそうのことでは焦げない。だから、「あわてず、触らず、じっくりと」焼き色をつけることが重要なのだ。これがソースの色にもなる。

さらに鍋の大きさも重要という。
「材料に対して鍋が小さいと、熱のまわりが悪くなります。肉から水分が出すぎてしまい、旨いミートソースができません。今回の量なら直径32センチの鍋がいいでしょう」

基本のミートソースの作り方

ホールトマトを入れる前に充分に焼く。ワインも水分がなくなるまで煮詰める。ジュージューからパチパチに音が変わったらトマトの入れ時。

火の入り具合で、明らかに音が違ってくる。料理人にとって、音は貴重な情報源。しっかり変化を聞き取りましょう。また、ミートソースの場合、肉が少々ダマになっても気にしないこと。固まっていたほうが、おいしいし、リッチに感じられることもあるから。

ソースの材料(3.5㎏分 φ32㎝の鍋)

牛挽き肉(中目挽き)…2㎏/ホールトマト(手でつぶす)…2ℓ/赤ワイン…500㏄/タマネギ…300ℊ/ニンジン、セロリ…各150ℊ/フレッシュローリエ…2枚/エクストラヴァージンオリーブオイル…150㏄/塩、黒コショウ…各適量

作り方

1.ひき肉の下準備。牛挽き肉に塩10ℊと黒コショウを適量して、下味をつけておく。鍋でオリーブオイル100㏄を熱する。

2.牛挽き肉を加え、ハンバーグを焼く要領で塊のまま焼き色をつけるように焼く。ここで荒くほぐしてもよい。
肉汁が出てしまうのでさわりすぎない!

3.しっかりと焼き色がついたら、肉を少しずつほぐしていく。
この焼き色がソースの色になる

4.肉がしっかりと火が入ったところで、ソフリットを加える。

5.コンロの火力を最強にし、鍋の温度を上げる。

6.強火のままパチパチ音がしてきたら、鍋の周りに一気に赤ワインを加える。

7.ワインが少し煮詰まったら火を弱め、切れ目を入れたローリエを加える。葉に切り目を入れたほうが、香りが出る。

8.ジュージューからパチパチに音が変わればワインの水分が抜けた合図。肉の焼き色、煮詰まったワインでソースの色が決まる。

9. 手でつぶしておいたホールトマトを加え、強火で一度沸騰させる。適宜水を加え濃度を調整。

10. 弱火に落とし味を調え、1時間ほど煮込む。仕上げに黒コショウを加える。ひと晩おくと味がなじみ、うま味が増す。

ソフリットの作り方

作り方

1.鍋にオリーブオイル50㏄とみじん切りにしておいたタマネギ、ニンジン、セロリを加える。

2.野菜の水分を飛ばしながら、甘みがでるまでじっくりと炒める。

3.こびりついてきた部分を野菜の水分で溶かし込みながら再び火にかける。これを繰り返し、ソフリットが完成。

【レシピ】ホウレンソウとリコッタチーズのラビオリミートソース

材料 2人分

ラビオリ…30個/ミートソース…300ℊ/すりおろしたパルミジャーノ・レジャーノ…24ℊ/無塩バター…10ℊ/白トリュフオイル(お好みで)…適量

◦ラビオリ(およそ140個)
パスタ生地(140ℊ)(1度に作りやすい分量は中力粉…700ℊ/セモリナ粉…300ℊ/A【全卵…7個/卵黄…12個】)/B【リコッタ…100ℊ/ホウレンソウ(ゆでて細かく刻む)…10ℊ/パルミジャーノ・レジャーノ…10ℊ/塩、白コショウ…各適量】

作り方

1 . パスタ生地を作る。粉は合わせてふるっておく。Aを合わせよくかき混ぜる。
2 . 粉の真ん中をくぼませAを入れ、そぼろ上になるように混ぜあわせる。
3 . 軽く合わせ、ひとまとめにし、ラップでくるみひと晩寝かせる。
4 . パスタマシンにかける。
5 . ラビオリをつくる。パスタ生地を薄くのばし、生地半分の上にBを等間隔に並べる。残りの半分の生地を上に折り返し、空気を抜きながらBの周りの生地を押しつけ、カッターで間をカットする。
6 . フライパンにミートソースを入れ温める。
7 . 塩を加えたお湯でラビオリをゆでる。あまり沸かしすぎないように注意する。浮いてきたらゆであがり。
8 . ラビオリを6に加え、パルミジャーノ・レジャーノ、バターを加え和える。
9 . 皿に盛りつける。お好みで白トリュフオイルをかけてもおいしいし、トリュフをかけてもおいしい。

【レシピ】ミートソースのラザニア

材料 6人分

29㎝×20㎝の耐熱皿 1台ラザニア用パスタ(23.5㎝×7.5㎝)…8枚/無塩バター…30ℊ/ベシャメルソース(1段につき60ℊ)…480ℊ/ミートソース(1段につき100ℊ)…800ℊ/モッツァレラチーズ(1枚につき40ℊ)…200ℊ/すりおろしたパルミジャーノ・レジャーノ90ℊ

●ベシャメルソース(作りやすい分量)
無塩バター…30ℊ/強力粉…30ℊ/牛乳…300㏄/塩、コショウ…適量

作り方

1 . ベシャメルソースを作る。鍋にバターを入れ、とけたら強力粉を入れ粉っぽさがなくなるまで弱火で焦がさないように炒める。火からおろし、牛乳の1/3量を加えてダマにならないようによくかき混ぜる。再び火にかけ、かき混ぜながら残りの牛乳を少しずつ加え、10分ほど煮る。牛乳(分量外)で濃度を調節。タラっとたれるくらいの濃度にする。
2 . ラザニア用のパスタをゆでる。
3 . 耐熱皿にバターを薄く塗り、ミートソースを薄くのばし、その上にラザニア用パスタを2枚のせる。ミートソース、ベシャメルソースをかけ、モッツァレラチーズをちぎってのせる。上から全体にパルミジャーノ・レジャーノをかける。
4 . 3 を3回繰り返す。その上にパルミジャーノ・レジャーノをかけ、さらにバターをちぎってのせる。
5 . 皿ごとコンロにかけ、弱火で皿を十分に熱してから、200~220℃のオーブンでしっかりと焼き色がつくまで焼く。皿をコンロで熱することで焼き時間を短縮できる。

本記事は雑誌料理王国237号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は237号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


SNSでフォローする