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酒飲みにとことん寄り添う日本料理の名店。【日本橋 逢坂】


清らかなのに力強い奇をてらわない料理を繰り出し、食通を唸らせ、大将が尊ぶつくり手の酒を揃えて、酒飲みにはしっかり寄り添う。「日本橋 逢坂」は 、呑兵衛がのびのびできる日本料理の名店だ。

麻布から移転、日本橋に店を構えて5年目を迎える「日本橋 逢坂」。ランチの人気メニューであると同時にコースの締めの定番でもある「鯛茶漬け」は店の顔ともいえる一品。「鯛茶漬けは素材次第。誤魔化しがききません。 料理とお客様に対して誠実に向き合うという思いを表現するのにふさわしい料理です」と店主の大坂和美さん 。鯛は愛媛県産を中心に天然ものに限る。それを1日寝かせた結果に得られる濃厚なうま味と、ねっとりと弾力のある食感が美味しい。味わいを左右するタレは、鯛茶漬けで有名な銀座の名店から受け継いたもので、ゴマ、カシューナッツ、くるみ、ピーナッツなどを合わせて香ばしさとコクが重なる重層的な味わいに。

7,000円から楽しめるすべてのコースに含まれている定番料理「すき焼き」。仙台牛のA5ランクを鉄板で焼き、鶏卵のエスプーマを絡めながらいただく。
「日本橋は人が素敵。人間味のある人が多くてフレンドリー」と語る店主の大坂和美さん。
バイ貝や牡蠣のオイル漬けなどの珍味が居並ぶ「八寸」がコースの終盤で登場するのは「お腹が満たされた後でもさらに酒を楽しめるように」という心配りから。
「もしも自分が客だったら」という思いを軸に良き時間を生み出す。

「どんな人が、どんな思いでつくっているかが重要」と言う大坂さん自らが選んだ酒のラインナップも楽しい。ご自身で足を運んだ蔵や同世代の杜氏がつくる日本酒で話も弾む。日本酒用の7号酵母でソーヴィニョン・ブランを仕込んだチリ産ワイン「ぎんの雫」は、和食と寄り添う大坂さんのお気に入り。 料理ごとに異なる酒をアテられるようにと5,000円のフリーフロープランを用意するのは、大坂さんからの酒飲みへの思いやりだ。

日本橋 逢坂

東京都中央区小舟町6-16 グリーンビル4F
TEL 03-5695-8126
11:30 ~ 14:00(LO13:30)、
17:30 ~ 22:00(ドリンクLO21:30)
日祝休


text 近藤由美 photo 竹内洋平

本記事は雑誌料理王国2020年2月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年2月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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