料理人2人がテイスティング!プラントベースミルクとの付き合い方


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プロが注目! バリスタ専用の有機オーツミルク

井口さんがシェフを務める「REVIVE KITCHEN THREE AOYAMA」のモーニングとランチでは、食の新たな可能性として、旬の食材を使用した料理をカフェラテとのペアリングとして味わうことができる。そのカフェラテに使用しているプラントベースミルクが、「MINOR FIGURES」(マイナーフィギュアズ有機バリスタオーツミルク)だ。
市販品ではないため今回はテイスティングから除外したが、イギリスのコーヒー専門会社がバリスタ専用に作ったオーツミルクは、クセがなくコクがでるのでカフェラテに適した一品。
問い合わせ先 株式会社若翔 TEL 042-707-9957

井口 ヴィーガンの人たちの料理には、味や香りを加えるというよりも「味のボリューム」を増やす目的でプラントベースミルクを効果的に使うと、喜んでもらえます。動物性脂肪の使用が制限されるヴィーガンでは、どうしてもコクを感じる料理の提供が限られるので。
だから、くず粉を混ぜたブランマンジェのようなデザートも好評です。プラントベースミルクとくず粉をかけ合わせてもっちりした触感を出すことで、食べごたえのあるコクを生み出すことができます。

森枝 確かにくず粉でブランマンジェはよさそう。

井口 リピーターの方で毎回違うものを食べたいと思う方もいるので、プラントベースミルクのバリエーションがいろいろあればメニューの種類にも幅が出ますよね。家庭で牛乳の代替として使うなら、クリームシチューでミルクの代わりにアーモンドミルクを使ったら面白そうです。クリームシチューはアレンジしやすい料理ですし。

──今後、成分無調整のプラントベースミルクの種類は、増えていきそうでしょうか。

森枝 まだその前夜なのかなという気もします。もしかしたら「プレミアムプラントベースミルク」のようなジャンルが、今後できるのかもしれません。

──確かにプラントベースミルクの一種である豆乳も、最初は飲みやすさを重視して調整したものが主流だったのが、無調整のおいしさがだんだん世に広まり、そこからさらに「国産大豆」「有機大豆を使用」などと細分化されるほどシーンが発達しました。

森枝 それもふまえると、料理に使うことが前提のプラントベースミルクのシーンは、まだかなりブルーオーシャンなのかもしれないですね。
もし、プラントベースミルクのプロデュースのお仕事があれば、森枝と井口が喜んでやらせていただきます(笑)

text 田嶋章博 photo よねくらりょう

本記事は雑誌料理王国2020年10月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は 2020年10月号 発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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